何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 2009年02月
買換えられないクルマ
 つい先日,2008年度の【新車平均保有年数が8年を上回り,過去最長になる】との見通しが明らかにされた.
 新車を買いたくても,その余裕を無くしているのが一般的な家庭の懐事情だと思う.潜在的に自家用車の需要があるはずの地方部,ここの雇用や賃金が底割れしてるなかで,新車なんて売れるわけがない.
 一昔前は終身雇用だったから安心して消費ができたのに,それを自動車メーカーが率先して非正規雇用を増やしたから,誰もが不安になって消費を控えている.人件費の削減という目先の利益に目がくらんで,内需の拡大という大局を見誤った典型的なパターンだ.

 私が通勤に使っているクルマはもうすぐ15万kmになる.昔は10万km超えたらガラクタだったけど,最近のクルマは脂が乗った感じになって調子いいんだよなぁ?.今までは買替えが早すぎただけで,これからそのスパンが適正化されるだけのことかもしれない.
 もう随分前から,5年ごとに新車を買わせようとするビジネスモデルは崩壊していると思う.そもそもクルマは維持費が高すぎる.せめて車検は5年ごとにするとか,車検時の自動車重量税は免除するとか,ランニングコストを軽減させないとクルマ離れは止まらないだろう.
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 トヨタが提唱してる「エコ替え」の意味もわからない.CO2を排出しながら解体,廃車にすることがエコなのか?同じ車を何年でも乗り続けることはエコじゃないのか,ノーベル平和賞まで受賞した「もったいない」運動と逆行していないか…・・・普通に考えれば「エコ替え」は相反するものだから,その整合性を明らかにしてほしい.
 ちなみに,ハイブリッドへの買替えに対する理屈も似たようなものだと思う.それを一台作るためにどれだけの環境負荷があるのか,情報弱者に対してもきちんと説明したほうがよい.
 それにしても,ホンダのハイブリッドカー(インサイト)は好調な売行きらしいが,写真を見る限りプリウスと見分けがつかない.もっとデザインに志向を凝らしてもよかったのでは?

 「エコ替え」 と同じことが国交省の施策にも言える.
 公共交通を発達させたり,集約型の都市構造を目指すのはエコ的な発想だが,これらは基本的にクルマを減らす施策になる.自動車産業が日本経済に与えるダメージが深刻なのは,毎日のニュースを見ていればわかると思う.そうしたダメージを受けたとしてもクルマを減らす施策を進めていくのか,そうなった場合の日本経済(大きく言うとビジョン)はどうなるのか,このへんがまったく見えてこない.
 マスコミ報道によって世論が形成される現在,新車が売れなくなるような施策が勝つのか,言い換えると,広告収入源である自動車メーカーが負けるような施策が実現するのか,この勝負は八百長にしかならない.

―今日のことわざ―
一文惜しみの百損


道路科目 | 【2009-02-26(Thu) 18:41:37】
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ETCバー
 また遅れて開くETCバーのニュースが出ていた.ETCの開閉バーを上げるタイミング,これを現在よりも0.5?1秒程度遅らせるようだ.
 ここまでくると,ETCレーンの構造は正しかったのだろうか,と感じてしまう.ETCのセンサーとバーの距離が近すぎたのではないか?逆に言うと,これらの距離を長くすれば衝突事故は減るのではないか……という素朴な疑問が頭をよぎる.

 ほかにも,ETCレーンの車両と料金徴収員レーンを通過した車両が合流するとき錯綜しそうになったり,料金徴収ブースがドライバーの死角となっている箇所があったり,……ETCレーンの構造にはいろんな疑問がある.
 海外の事例を見ると,そもそもETCにバーを設置する必要性があったのか,という「そもそも論」が浮上する時期も近いんじゃないかな……毎度のことながらマスコミ次第か.

 東日本高速道路は17日、自動料金収受システム(ETC)レーンでバーが開くタイミングを遅らせる対策を3月16日から順次開始すると発表した。 4月中旬までに約400ある全料金所に広げる。ドライバーに減速を促し、スピードの出し過ぎによるバーへの衝突事故を防ぐ狙い。

 これまでは東京湾アクアライン木更津金田第一料金所など7カ所で、バーの開くタイミングを通常より0.5―1.0秒ほど遅らせる試行実験を行っていた。ETCレーン通過時の減速に効果がみられたため、管内の全料金所に拡大する。
 ほかの高速道路各社も同様の対策をとる料金所数を増やしている。
 「NIKKEI NET 2009年2月17日」

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 話はガラッと変わるが,総監部門を受講されたこうへいのちちさんから,次は「土質及び基礎」にチャレンジするので建設一般だけ添削してほしいとの依頼があった.そろそろ自身のブログで公表?されるかもしれないが,先にプレッシャーをかけたもん勝ちということで…….
 それにしても,すでに建設部門「鋼構造及びコンクリート」や一級建築士なんかも持たれているのに,なんて前向きなんだろう……私も頑張らんといかんなぁ?と痛感した.

 すでに添削受講は締切しているんだけど,これまで受講されたことがある方からの依頼なら,基本的に断るつもりはありません.ほかの受講者さんとの兼合いもあるので無償というわけにはいかないけど,精一杯の対処をしていくつもりです(個別の相談はメールしてください).自身が必要と感じた部分だけ,万全を期すつもりで受講されればいいと思っています.

 なぜ「こうへいのちちさん」のチャレンジを取り上げたのか,その理由は,複数科目を狙っている技術士もいる,ということを強く認識してほしいからです.特に道路科目は市場ニーズが高いので,2科目目あるいは3科目目として受験を考えている技術士が多いと思います.
 つまり,自分が技術士試験で合否を競うライバルのなかには,百戦錬磨の技術士もいるということですね……当たり前のことだけど都合よく?忘れがち. 

 この時期,業務が忙しいのはみんな一緒(もちろん私もです……)なんだけど,コツコツと勉強されている人もいるわけです.それを見ぬふりして,自分だけ悠長に構えていたのでは合格はおぼつかないわけです.今一度,褌を締めなおして頑張ってほしいと思います.

―今日のことわざ―
大敵と見て恐れず小敵と見て侮らず


道路科目 | 【2009-02-18(Wed) 20:49:04】
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アドバイザリーグループ
 昨年度の本命と目されていた地球温暖化ですが,今年度も要注意であることに変わりはないと思います.今年初めて二次試験を受験される人も,あくまで試験では,人為的起因の温暖化は前提条件として受け入れ,そっから後の部分で勝負してください.それが「技術士試験のルール」と解釈したほうが無難だと思います.
 納得できない人は,ブログの記事地球温暖化は人為的起因か?も読んでみてください.

 ポスト京都議定書は,先進国と途上国の対立をどう克服するか,が焦点となっている.そのへんに配慮したのか,新提案では,先進国から途上国への技術移転の促進に向けた「アドバイザリーグループ」の設置も提言されたようだ.
 このグループを産業別に設けて,先進国から途上国に「どのような省エネ技術を移転できるか」を助言しましょう,といった感じ.途上国が削減できる温室効果ガスの量を調べ,それぞれの国における社会情勢やエネルギー事情などに応じて,適切な省エネ技術が採用されるようにしたいようだ……そもそも産業別の「セクター別アプローチ」が普及するかどうか,これが問題なのだが.

 政府は6日、京都議定書に定めのない2013年以降の国際的な温暖化対策の枠組みについての追加提案をまとめた。途上国に温室効果ガス削減のための自発的な行動計画作成を求めるなど、途上国の取り組みを促す仕組みの必要性を強調している。近く国連の気候変動枠組み条約事務局に提出する。

 追加提案は、08年9月に提出した枠組み案とほぼ同様の内容。日本を含む先進国は、温室効果ガスの排出総量を目標とし、削減率で示す場合は複数の基準年を設定するなど、従来の主張を繰り返した。また、2020年ごろまでの日本の削減目標も具体的な数値は盛り込まれなかった。
 「毎日jp 2009年2月7日」

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 地球の平均気温の上昇が頭打ちとなり,専門家の間で気候は当分寒冷化に向かうとの見方が強まってきた.地球温暖化の主因とされる二酸化炭素(CO2)の排出は増え続け長期的には温暖化が続きそうだが,自然の変動が気温を抑制するように働き始めたとみられている.気温の推移は,温暖化対策の論議の行方にも影響を与えそうだ.

 平均気温は1970年代半ば以降ほぼ一貫して上昇.しかし98年をピークにこの10年間は横ばいないし低下し,2008年の気温は21世紀に入り最も低かった.この結果,気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が予測する気温の上昇カーブとの隔たりが拡大.IPCCは気温が2000?25年に10年あたり約0.2度のペースで上昇するとしているが,実際は最近十年で約0.2度下がった.

 気温低下の原因として専門家が有力視しているのが,海の自然変動の影響.太平洋では数十年ごとに水温が上下する太平洋十年規模振動(PDO)という現象が知られる.PDOの高温・低温期は,平均気温の上昇・下降期とほぼ連動.2000年前後にPDOが高温期から低温期に切り替わったと見られている.……中略……

 寒冷化との関係で太陽活動の「異変」も注目されている.米航空宇宙局(NASA)は昨年9月,「太陽活動が約50年ぶりの静かさ」と発表.その後も太陽活動は静かな状態が続いている.太陽の日射量の変化のほか,太陽磁気の変動が地球の気候に与える影響への関心が高まっている.
 「日本経済新聞(抜粋) 2009年2月2日」

 温暖化といえば,2月2日の日経新聞に,地球の気候は当面「寒冷化」という趣旨の記事があった.専門家の見方として,温暖化論者と懐疑論者,双方の意見も掲載されているので,時間があれば図書館で掲載記事を読んでみてください.
 この時期はなかなか時間が取れないだろうなぁ…….

 温暖化論者(国立環境研究所温暖化リスク評価研究室)の見方を抜粋すると,『自然変動はいずれ反転し,今度は気温を押し上げることになる.10?20年後には急速な温暖化が訪れるだろう.』と苦し紛れの説明に終始しており,残念ながら説得力はまったくない.
 その反面,掲載記事の内容から推察できるだろうが,懐疑論者のほうは毎度の見方に拍車がかかった感じ.
 結局のところ,気温上昇したから「起因はぜーんぶ人為的なCO2やで!」とゴリ押しすることが無茶苦茶な行為であるように,寒冷化に向かったから「温暖化対策はぜーんぶ無駄やで!」というのも乱暴な主張だと思う.まー,グリーンニューディール政策を掲げるアメリカの出方次第で,どうにでもなることのような気もするが…….

―今日のことわざ―
吐いた唾は飲まぬ


建設一般 | 【2009-02-07(Sat) 12:53:50】
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ダボス会議
 「ダボス会議」の麻生首相は,これまでの論調と変わりなしという感じだなぁ?.相変わらず読み間違いも多かったようで,決然(けつぜん)を「けんぜん」,見地(けんち)を「かんか」,基盤(きばん)を「きはん」と読んだらしい.見地や基盤を読み間違うとは……あはは.
 最近,こうした間違いを指摘する新聞記者にも問題はあるんじゃないか,と感じる.読み間違いのような細部にこだわるのも結構だが,政策の中身を批判しなきゃ記者として存在価値はないし,大局を見失ってしまう.まー,朝青龍のガッツポーズも似たようなもんかなと.

 どの国も言っていることだが,市場ルールの再構築,保護主義の阻止,これらは世界中で対応しましょう……日本は「外需依存から脱却し,内需を拡大すべきだ」と訴えたらしい.だけど,今の政策で内需が拡大するのか?
 あと,聞き飽きた感もあるが,北海道洞爺湖サミットで合意した温室効果ガス排出量半減目標について,2020年までの中期目標を6月までに発表すると表明したようだ.ということは,建設一般論文の温暖化関連は,筆記試験直前の6月以降に見直しをかける必要があるということですね.

 麻生太郎首相は31日昼(日本時間同日夜)、世界経済フォーラム年次総会「ダボス会議」で特別講演した。世界的な金融危機で失速を余儀なくされているアジアの成長強化に向け1兆5000億円以上の支援方針を表明。地球温暖化対策では2020年ごろまでの日本の温室効果ガス削減の中期目標を「6月までに公表する」と言明し、途上国の温暖化対策支援も打ち出した。

 首相は「世界第2位の日本経済が活力を取り戻すことが、何よりも日本の責務」と述べ、事業規模75兆円の景気対策により早期の不況脱出を目指す決意を強調した。
 温室ガス削減の中期目標については「裏打ちのない宣言ではなく、経済面でも実行可能で地球全体の温暖化対策に貢献するものにしたい」と説明した。
 金融危機対応では金融市場の監督体制導入や、格付け会社への規制など「市場のルール再構築」の重要性を指摘。貿易、投資の保護主義拡大阻止や内需拡大に取り組むべきだと訴えた。
 「共同通信 2009年1月31日」

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 単純に考えると,世界的な景気悪化によってクルマの販売台数が減れば,低炭素社会にとってはプラスに作用するわけだ.それでは自動車メーカーの雇用が……と言われても,そもそも次世代自動車(電気自動車:EV)の主役が従来の自動車メーカーである保証はどこにもない.
 それぐらい二次電池の蓄電エネルギー密度は飛躍的に向上しているし,価格も大幅に下がってきた.電池メーカーを押さえた自動車メーカーが次世代に生き残るわけだから,今後のキープレイヤーは電池メーカーかもしれない.

 また,低炭素社会に向けたひとつの方策であるコンパクトシティも,極端に言えばクルマを捨てさせることになるわけだ(ニワトリが先か卵が先かは別として).最近は景気悪化で停滞気味とはいえ,公共交通機関が整備された都市部への人口集中は今後も続くだろうから,ますますクルマは売れなくなる……どうしますか!
 技術士試験の論文では「コンパクトシティは万能薬」という短絡的な見方でいいかもしれないが,コンパクトシティが実現すれば,いよいよ自動車産業は海外市場でしか台数を稼げないから国内生産をやめてしまうかもしれない.そうなったとき,国内で働く場所,雇用の受け皿はあるのだろうか?
 結局行きつくところは,クルマがないと生活できない地方の疲弊だろう.散らばって住むより,集まって住むほうが社会の効率は高いわけだから,効率を重視すれば地方は見捨てられる運命にある.今の政策のままでは,地方はこれから寂れる一方だと思う.

―今日のことわざ―
今日の一針,明日の十針


建設一般 | 【2009-02-01(Sun) 11:10:58】
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