何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 2009年12月
割引制度の廃止
 つくづく来年道路科目を受験する方は大変だなぁ?と思う.
 そもそも論になってしまうかもしれないが,高速料金「無料化」に向けた社会実験なのに,その一方で料金徴収してどうすんの?現状のままで「無料化」実験しなければ意味が無いというか,「上限料金制度」とセットで得られたデータには何の価値もないんじゃないか?机上でシミュレートしたほうが「まし」ということ.

 「社会実験」のやり方も納得できないが,ETC割引制度の廃止は愚策もいいところ.
 通勤割引や深夜割引は「安かろうよかろう」という意味合いじゃなくって,一般道の渋滞緩和や貨物輸送の深夜利用など,もともと交通流の時間分散が目的だったはず.なぜ時間帯による割引制度を充実させてきたのか,民主党は理解していないんじゃないか…….
 それより何より,「柔軟かつ弾力的な料金割引制度の導入」というお決まりの施策は書けないってことか?いよいよ何が正しい施策で何が間違った施策なのか,これすら見えない混沌とした状態になってきた……. 

 前原誠司国土交通相は27日、高速道路無料化に向けた社会実験の一環として導入する新たな「上限料金制度」について、曜日の限定をしない考えを明らかにした。テレビ番組出演後、記者団に語った。
 前原氏は「来年6月めどの一部区間無料化と同時に(新たな上限料金制度を)始める」と説明。無料化区間を決める来年1月末までに、車種ごとの上限料金も「すべて明らかにしたい」との意向を示した。自公政権が開始したETC(自動料金収受システム)搭載車限定の「休日上限料金1000円」など、現行の割引制度は廃止する。
 上限料金について政府は、▽普通車2000円▽軽自動車1000円▽トラック5000円??とし、ETC搭載車以外の現金客にも適用範囲を広げる方針。一方、首都高速、阪神高速について前原氏は「現状通り」として、対象から除外する考えを示した。
 「毎日.jp 2009年12月27日」
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 具体的な料金設定など詳細は平成22年1月に発表し、一部路線で実施する高速料金無料化に向けた「社会実験」とあわせ、来年6月にスタートする方針だ。
 新制度の導入に伴い、自動料金収受システム(ETC)に限定して「休日は上限千円」「通勤時間は50%割引」といった現行の割引制度は廃止する。
 「MSN産経ニュース 2009年12月27日 一部抜粋」

 参院選に向けて高齢者の票を取込みたいんだろうが,どうしても高齢ドライバーの身体能力や判断能力は鈍っていく.急ブレーキや急な方向転換なんて日常茶飯事だし,高速道路での逆走なんて高齢者以外ありえないし……とかく高齢者が関与した事故は多い.
 ちょっと偏見かもしれないが,軽自動車でトロトロ走っているドライバーをちらっと横見すると,かなり高確率でおばちゃんかご高齢者を拝見できる.

 こうした現状だからこそ,高齢者に対する交通安全対策は,道路分野における重要なテーマだった.それなのに,軽自動車を高速道路へ誘導するような料金の割引(普通車の半額)って……これは正しい施策か?ETCを付けていない現金客に割引適用したら,おばちゃんやご高齢者の軽自動車が急激に増えると思うんだけど. 
 一般道より安全なはずの高速道路が,どんどん危険地帯と化していく予感が…….

 年間通して好き勝手に書いてきたけど,今日の記事が本年最後となります.
 皆様,よいお年を.


道路科目 | 【2009-12-29(Tue) 17:19:30】
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住民参加の再考
 不要な公共事業は止めなきゃいけないが,必要なものは進めていかないと,景気や雇用に加えて地域社会までもが崩壊してしまう(すでに地方は崩壊しているとも言えるが).将来世代への投資も必要なのに,公共事業関連費はピーク時1998年度(補正後)の半分以下なんですけど……ピーク時に戻せなんて野暮なことは言わないが,減らすにも限度がある.
 つい先日,国債発行総額が過去最大になったと書いたけど,1990年代は公共事業関係費だから大口は叩けないが,いまや社会保障関係費が国債増加の主因だろう.そろそろ公共事業ばかりを槍玉にあげる偏向報道はやめたらどうか.

 マスコミの偏向報道を鵜呑みにする国民が多いなかで,はたして住民参加が正当な事後評価になるのだろうか?「公共事業はムダ」というプロパガンダが効果を発揮すればするほど,事業の事後評価が低くなるのは自明だと思う.
 政策の決定は少人数の賢人によってなされる,というケインズの想定(ハーヴェイ・ロードの前提)は非現実的だと叩かれたが,民主主義の名のもとに行われる不特定多数の住民参加,これに参加する国民がマスコミに洗脳されていたのでは目も当てられない.もちろん国民全員が洗脳されるわけじゃないが.
 技術士試験でこんなことを書く必要はないけど,解決策が思いつかず困ったときに「住民参加」を安易に書いているのなら,一度は住民の資質そのものを考えてみてもよいと思う.

 国土交通省と財務省は19日、2010年度予算で1兆円規模の地方自治体向けの新たな交付金を創設する方針を固めた。下水道や道路、河川などの補助金を対象に、自治体の裁量を増やし、使いやすいように衣替えする考えだ。
 民主党が16日に政府に出した「重点要望」で求めた「三位一体改革で削減された地方交付税1兆1千億円に見合う交付金の創設」を受けた措置。ただ既存の補助金の衣替えのため自治体に配分する額は増えず、地方側が求める交付税の大幅増額も難しい情勢で、反発が出そうだ。

 交付金は下水道などの補助事業について、政策目的に基づき(1)活力(2)環境(3)安全・安心―の3分野に分けて創設する方向で検討。交付額は自治体が提出した計画に基づき決定、使途はそれぞれの趣旨に合う範囲で自治体の裁量に委ねることで自由度を増やす。
 一方で、地方で無駄な事業が生まれないよう、交付条件として住民参加で事業を事後評価する仕組みの創設も自治体に求める考え。21日までに対象とする補助金や制度の大枠を固める予定だ。交付金の規模について財務省は国交省が1兆円、農林水産省が1千億円とする方針。
 「共同通信 2009年12月20日」

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 「コンクリートから人へ」なんて国民受けしそうなキャッチフレーズで,インフラ整備を短絡的に否定する民主党の迷走ぶりには閉口しているが,前首相の麻生グループはセメントが中核事業だからコンクリートを叩いているのか?と疑いたくなる(さすがに言い過ぎかも).
 それにしても,エコポイントや海外に何兆円もバラマキすれば,日本人が豊かになるんだろうか?公共事業の乗数効果は減ってきたかもしれないが,やたら転職を促している介護に乗数効果があるのか……生産性も低いと思うんだけど.極端に言うと,いつまでたってもデフレから脱却できないのは「政府支出」が少ないからじゃないのか.

 毎度のことながら話は飛びますが,昨日は今年度最後の模擬面接でした.
 模擬面接を受けた方は尻に火がついたと思うので,年末年始は口頭対策に専念してほしいと思います.3月笑った後正月を迎えるぐらいの気持ちで,あとひと踏ん張りしてください.
 昨日は「炉端かば」で松葉ガニをたらふく食べました.最後は,どっちも腹いっぱいで押付け合いになりましたが(笑).山陰と東京では値段が違うのかもしれないけど,こんなにリーズナブルで美味い店なら全国展開してほしいなぁ?.

―受講者さんへの確認依頼―
 現時点で,建設部門は専門想定問題その7(建設一般は着手していません)まで「配信済み」です.総監部門は想定問題その4まで「配信済み」で,その5は12月25日までに配信する予定です.なお,「制覇する道標」は両部門ともに8月6日付が最新版です(更新は今しばらくお待ちを……).
 もし手元に届いていないようでしたら,メールで連絡してください.セキュリティソフトによっては,送付したメールが弾かれているかもしれないので.

建設一般 | 【2009-12-20(Sun) 18:55:06】
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「名チャリ」プロジェクト
 偶然見つけた記事だけど「名チャリ」プロジェクトが人気らしい.はやりの自転車に関する社会実験らしいが,無料(フリー)だったら人気が出て当然じゃないの?と言われたらそれまでのような…….
 最近なんでもかんでもフリーが当たり前になってきているが,やはり事業の継続を考えると(できれば利用者に見えない形で)有料にすべきだと思う.利用者からの見た目は無料であっても,裏でお金が入るようなビジネスモデルを考えないと事業を続けることはできない.
 
 記事を見た感じだと,企業の協賛スポンサーや広告収入を当てにしているようだが,クルマのライバルとなる自転車に対して,トヨタのおひざ元の名古屋でお金を出す企業があるんだろうか?目に見える形でお金を集めたらレンタサイクルだし……そうならないように知恵を絞ってほしい(完全に他人任せだが).
 時代の流れという意味では自転車もいいんだけど,それよりも名古屋は公共交通網を整備してほしいなぁ?.名古屋駅は新幹線乗り場から地下鉄の駅までが遠すぎる…….

 放置自転車を修理し、名古屋市中心部に設けた30か所のステーション(自転車貸出・返却場所)で市民らに貸し出す社会実験「名チャリ」プロジェクトが人気だ。
 会員登録するだけで、無料で何度も利用できる手軽さもあり、会員登録者数は約2万8000人(11日現在)を超えた。実験は18日でいったん終了するが、予想を大きく上回る人気に、名古屋市は、常設に出来ないか検討する考えだ。
 名チャリは、名古屋市と名古屋大学大学院が連携して行うプロジェクト。二酸化炭素の排出抑制や、放置自転車を減らすのが狙いで、10月20日にスタートし、今月18日まで60日間続ける。
 名駅、栄地区の30か所のステーションに自転車計300台を配置し、毎日午前8時から午後8時までの間なら、ステーション間の移動であれば、どこで借りて、どこへ返してもいいシステムだ。……中略……

 名古屋市や事務局には、実験最終日の18日を控え、「続けてほしい」との要望が相次いでいる。市は「地下鉄やバスとともに、公共交通の一翼を担う可能性がある」と、導入に向けた検討に入ったが、課題はスタッフの人件費などの経費をいかに賄うかだ。
 今回の実験の総事業費は約9770万円。職をなくした人をスタッフとして雇用したことで、約9000万円は国の緊急雇用対策費を活用出来たが、今後も同様の方法が使える保証はない。
 事務局は、実験結果やアンケートを分析するとともに、企業の協賛スポンサー探しや広告収入を得ることが出来ないか知恵を絞って実施に向けて検討、報告書をまとめる予定だ。……以下省略……
 「YOMIURI ONLINE 2009年12月13日」

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 さて,昨日の模擬面接の話でも.
 やっぱり実際に面と向かって話を聞くのと,ペーパーの質疑応答では天と地ほどの開きがあった.ペーパーでは論理的にバッチリの回答であっても,実際自分の耳で聞いてみると,ここまで言われるとくどいなぁ?とか,さっきから同じキーワードばっかり出てきているぞ……などなど.細かな指摘事項はブログに書けないけど,面接を控えている方は,自身が作ったペーパーの回答に酔いしれないよう,第三者に聞いてもらったほうがよいと思う.

 建設部門の模擬面接に無償で協力していただいた技術士には,本当に感謝しております.総監部門は,受験者同士互いの粗探し!?もあって有意義だったと思います.どちらの部門も,模擬面接を受けた方は,年末に向けて対策(補強)すべき点が見えたと思います.
 余談ですが,昨日は味仙の台湾ラーメンに始まり,世界の山ちゃん,榮太郎と,毎度のことながら午前様まで楽しい夜を過ごしました.今日の昼は,ひつまぶしと味噌煮込みうどんで迷った挙句「山本屋本店」へ……うどんだから値段は高が知れてるやろと思っていたら,どうやら認識が甘かったようです.
 さすがに名古屋御用達のモーニングまで食べる時間が無かったので,次回にでも.

―今日のことわざ―
他人の正目


道路科目 | 【2009-12-13(Sun) 18:03:16】
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過去最大の国債発行額
 そろそろ来年度の建設一般予想を立てたいのだが,民主党の活躍によって方向性がまったく見えてこない.おかげで,道路の審議会や委員会も手をこまねいているし……ほんと困ったもんだ.
 あれだけ自民党を批判して「国債は発行しない」と言っていた民主党だが,蓋を開けてみれば,国債発行総額は過去最大の53兆5千億円,終戦直後の混乱期以来63年ぶり!!に税収を上回ったようだ.経済対策(補正予算)を執行停止して事業仕分けに浮かれた結果,税収が激減したから国債を大幅に増やして追加経済対策……,という自業自得の流れを作った民主党に政権を担うチカラは無い.

 製造業派遣の禁止で国外生産を助長したり,「コンクリートから人へ」施策で雇用を不安定化させる一方,暫定税率の廃止や子供手当てという大盤振舞い……好き勝手し放題.収入を減らして支出を増やす施策だと,こういう結果になることは,こども店長でも知っている.

 藤井裕久財務相は8日の閣議後の記者会見で、2009年度の一般会計税収が当初予算で見積もった約46兆1千億円から9兆2千億円程度下振れし、約36兆9千億円に落ち込むとの見通しを明らかにした。これに伴い、国債発行総額は過去最大の53兆5千億円に膨らみ、終戦直後の1946年度以来、63年ぶりに税収を上回る異常事態となる。

 税収が37兆円を割り込む低水準となるのは、1984年度(約34兆9千億円)以来、25年ぶり。企業の急激な業績悪化を受けて、法人税収が見込みの半分程度に低迷しているのが主因で、財務相は「世界同時不況の結果であることは否定できない」と述べた。……以下,省略……
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 政府は8日午前、追加経済対策を閣議決定した。焦点となった2009年度第2次補正予算の財政負担の規模は、先週末の政府案から1千億円上積みし7兆2千億円とすることで決着。事業規模は24兆4千億円とした。雇用、環境、地方支援など6分野を中心にてこ入れし、円高やデフレによる景気失速の回避を目指す。

 当初封印していた公共事業も生活道路などに限って復活させ、地域経済を下支えする。財源は1次補正予算の見直し分などでは賄いきれず、1千億円の上積みについては公共事業などに充てる建設国債を追加発行する。……以下,省略……
 「共同通信 2009年12月8日」

 追加経済対策の柱は,雇用,環境,景気,生活の安心確保,地方支援,国民潜在力の発揮の6分野らしいが,中途半端で終わるんだろうなぁ…….選挙受けしそうな子供手当てを国債でまかなっても,その国債は手当てを受ける子供たちの借金になるだけではないか?

 公共事業も生活道路などに限って復活らしいが,民主党は「公共事業による景気浮揚効果は薄れてきている」と散々言っていたような……こんなに右往左往するのなら,公共事業に対する2010年度予算の概算要求を削る必要もなかったのでは?
 そもそも,インフラ整備とエコポイント(クルマ・家電・住宅),どっちが納税者にとってメリットがあるのか.短期的には,「現在の」納税者が得するエコ減税がいいだろう(単なる需要の先食いにすぎないが).しかし,長期的には,「将来の」納税者も恩恵を受けるインフラ整備に投資したほうがよいのではないか.
 家電は10年も経てば使い物にならないが,社会資本はそうではないだろう.声の大きな経団連を助ける目先の施策ばかりではなく,将来世代のことを考えた施策を打ってほしい.

―受講者さんへの事務連絡―
 12月12日(土曜日)は模擬面接なので,添削をお休みさせてください.12月11日(金曜日)に送られたメールは,基本的に12月14日(月曜日)以降の返信になります.宿泊先で時間が取れれば,なるべく早く返信しますが,確約はできません.ご無理を言いますが,よろしくお願いします.

建設一般 | 【2009-12-08(Tue) 19:42:45】
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