何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 2010年02月
ご都合主義
 「御用学者的な方は排除したい」と前原大臣は述べたらしいが,民主党に都合のよいメンバーを集めただけというか,人気取りというか,知名度のある素人を起用しただけのような気がする.ここでも勝間氏が登場するとは……書店の平積みだけで十分だと思うのだが.
 自民党時代には中立性や公平性がバッチリ担保されていたとは言わないが,民主党はちょっと露骨な印象を受ける.産経新聞や日本経団連は仕方ないとしても,土木業界のメンバーまでバッサリ切り捨てる必要があったんだろうか?
 土木業界のなかでも,自民党寄りと民主党寄り,どちらに寄り添った考え方かなんて千差万別なんだから,それら両面の意見が聞ける場を設けることが,本来あるべき審議会の姿だと思うんだけど.

 前原誠司国土交通相は26日、国交省の主要な3審議会の委員を3月1日付で大幅に入れ替えると発表した。3審議会計87人の委員のうち、交通政策審議会長を務めていた御手洗冨士夫・日本経団連会長ら、自民党政権に近かった財界人や学者ら27人を退任させ、経済評論家の勝間和代氏ら21人を新たに任命する。政策決定における「自民党色」の一掃が狙いとみられる。

 今後、高速道路の建設区間を実質的に決める社会資本整備審議会では、張富士夫・トヨタ自動車会長や野村哲也・日本建設業団体連合会長、前政権下で高速道建設の決定に携わっていた森地茂・政策研究大学院大学教授らを外す。一方で、勝間氏や内閣府参与も務める飯尾潤・政策研究大学院大学副学長、事業仕分けの「仕分け人」を務めた川本裕子・早大大学院教授らを起用する。

 国土審議会でも、民主党系の川勝平太・静岡県知事を起用するなど「民主党色」が鮮明だ。前原国交相は26日の閣議後の記者会見で「御用学者的な方は排除したい。政権に対しても厳しく物を言ってくださる方を選んだ」と述べた。
 「asahi.com 2010年2月26日」

 年金や財政制度,人権擁護などの審議会に土木の専門家がメンバーとして選ばれることはない.その理由は明白であって,彼らは素人だからである.それに反して,国交省の主要な審議会には素人が多すぎ……あくまで個人的な意見ですが.
 社会資本整備は長期的視野に立って考えていく必要があるんだから,それを本職としている専門家を増やして素人を減らせばいいと思う.良かれ悪かれ多様な意見はあると思うが,これまで社会資本整備の方向付けをしてきた森○茂氏や屋○鉄雄氏をメンバーから外してしまったら,積み重ねてきたものが水の泡になるだけ.

 ついでに好き勝手書くと,国交省の主要な審議会は東京偏重のメンバー構成になりすぎていると思う.そのほうが会合を開くのに都合がよいのは理解できるが,いまや全国どこにいてもIT技術を使えば会議に参加できるはずである.地方の実態を知らない人達だけで物事を決めても,それが机上の空論になるのは目に見えている.

―受講者さんへの確認依頼―
 現時点で,建設部門は専門想定問題その12,建設一般その2まで「配信済み」です.総監部門は想定問題その9まで「配信済み」です.技術的体験論文(骨子)の提出に関するメールも,両部門とも2月19日に配信しました.なお,「制覇する道標」は,建設部門12月 23日付,総監部門12月29日付が最新版です.
 もし手元に届いていないようでしたら,メールで連絡してください.セキュリティソフトによっては,送付したメールが弾かれているかもしれないので.

日々寸感 | 【2010-02-27(Sat) 10:52:21】
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環境バブル
 数日前の記事だけど,ばれる嘘をついたらアカンやろ.
 経済停滞して借金の増えている先進国が,環境バブルを膨らませたいのは理解できる.これしか世界が一緒になって成長できる戦略は描けないんだろうし,それこそマネーゲームの大義名分が整うわけだし.
 世界中で環境バブルを育てるためには日本も乗っかるしかないわけだが,今後どの国がいち早く「あれは環境バブルだった」と言い出して安全圏に逃げるか,それが見もの.

 結局,IPCC報告書に「温暖化の脅威を強調するバイアス」があるのは仕方ないとしても,それに本気で踊らされる国が問題なんだろう.
 エコは先進国共通の国策であって,エコという名目でモノが売れればよかったわけだが,データの信憑性が崩れたのは痛い.それにしても,バブルの事情を理解してない?民主党の25%削減目標はどこに着地させるつもりなんだろうか.無茶な数値目標を埋める排出権取引で儲けるのは,仕組みを作ったヨーロッパや中国のような途上国なんだけど.

 地球温暖化の危機を警告し、2007年にノーベル平和賞を受賞した国連の委員会「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC、事務局・ジュネーブ)を巡り、報告書の記述間違いや幹部にまつわる金銭問題などが相次ぎ浮上し、報告書の信ぴょう性が問われる事態となっている。

 間違いが見つかったのは、同年の第4次報告書にある、「ヒマラヤの氷河は35年までに解けてなくなる可能性が非常に高い」とする記述。1月17日付英紙サンデー・タイムズが、「厚さが平均300メートルある氷河が35年までに解けるのは非現実的」とする氷河学者のコメントを紹介すると、IPCC側は、あっさりと誤りを認めて陳謝した。
 一部の学術論文は、「『2350年』とすべき記述を間違えた可能性がある」と指摘している。

 同報告書を巡っては、昨年11月、作成にかかわった英イーストアングリア大のコンピューターに何者かが侵入、同大の研究者が米国の研究者に、気温の低下傾向を隠すための「トリック(ごまかし)を終えた」と書いて送信したメールなどを盗み出し、ネット上に公開する事件も発生した。このため、IPCCが氷河の解ける時期を温暖化の危機をあおるために意図的に間違えたと批判する声もある。

 さらに、この報告書にある、「オランダの国土の55%が海面より低い」という記述についても、データを提供したオランダ環境評価庁が、「不正確」とし、「『国土の26%が海面より低く、国土の29%が海面よりは高いが洪水の影響を受けやすい』が正しい」との声明を出した。
 これについて、IPCC事務局は「『国土の55%が浸水する恐れがある』と記述すべきだった」と事実上、誤りを認めた。

 また、ラジェンドラ・パチャウリIPCC議長も金銭絡みでやり玉に挙がっている。
 1月17日付サンデー・テレグラフなど複数の英紙を総合すると、パチャウリ氏が理事長を務める団体は、トヨタ自動車から8万ドル(約728万円)の寄付を受け取る一方、パチャウリ氏が審査委員長を務める環境関係の表彰では、同社のハイブリッド車「プリウス」が最高の賞に選ばれ、トヨタには150万ドルの賞金が贈呈されるという。

 こうした事態を受け、IPCCに関係する科学者5人は11日付の英科学誌ネイチャーで、組織の大規模改革を提言した。この中で、イーストアングリア大のマイク・ヒューム教授は「一つの委員会が、気候変動に関するすべての情報に総合的な評価を下すことは不可能だ」と強調した。
 「YOMIURI ONLINE 2010年2月17日」

 こうしたドタバタ劇になってくると,ジュラシック・パークやETで有名だったマイケル・クライトンの「恐怖の存在 上恐怖の存在 下」は案外鋭いフィクションだったのかもしれない.懐疑派の元締めとも言える武田邦彦氏の「科学者が読み解く環境問題」や「「CO2・25%削減」で日本人の年収は半減する」なんかも再度売れ筋になるのか?懐疑派は民放のバラエティ番組にしか呼ばれないのが悲しいところ.逆に言うと,彼がNHKに出演し始めたら,それで環境バブルはおしまい.

 毎度書いていることですが,技術士試験という国家試験で,引用記事に書いてある「IPCC報告書の誤記や金銭問題」を追求する必要なんてありません.ある意味,国家がIPCC報告書に騙されているとも言えるわけですから…….
 昨年の記事「マナド海洋宣言」や一昨年の記事「地球温暖化は人為的起因か?」で書いたように,国家試験である技術士試験では,懐疑論を書く必要はないわけです(個人的にどう思っているかは別問題です).
 いくらIPCC報告書に誤記があろうが,国の方針として環境バブルから離脱しない限り,人為的起因の温暖化を前提条件として受け入れた記述を心掛けてください.

―今日のことわざ―
昼には目あり夜には耳あり


建設一般 | 【2010-02-22(Mon) 18:53:20】
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リコール隠し
 オブラートに包まれた報道がされているけど,端的に言えば「リコール隠し」ってことかな?
 世界のトヨタに対して,広告収入に依存するマスコミが尻込みするのは仕方ないとしても,消費者庁まで役に立っていないんだが……これでは設立された意義を疑われるぞ.
 それにしても三菱のときは袋叩きだったのに,マスコミの扱い方には大差があるなぁ?.

 「ブレーキを強く踏めば車は止まる.フィーリング(運転感覚)の問題だ」とトヨタの副社長が発言したようだが,これってドライバー(お客様)への責任転嫁じゃないか?私もトヨタ車に乗っているんだけど,お客様の安全よりも大事なものってあるんだろうか.
 「あくまで欠陥ではない」とゴリ押ししているようだが,「リコール宣言しないほうが得」という数字的な経営判断をしただけであって,そこにモラルなんてものは感じられない.どのステークホルダーに配慮した判断なのか,経営陣じゃなきゃわからないが,コンプライアンスなんて響きは虚しく聞こえる.

 人気ハイブリッド車「プリウス」のブレーキが利きにくいという苦情が多発している問題で、トヨタ自動車が日米でリコール(無料の回収・修理)の実施を検討していることが5日、明らかになった。
 トヨタは最低でも自主的な改修は実施する方針。ただ顧客に不安が広がっているため、国土交通省など日米の当局と、自主改修より効力の強いリコールに踏み切るかを協議している。

 対象は2009年5月に発売した新型プリウス。国内で17万台余り、米国で約10万台販売された。トヨタはこれらの車について、ブレーキのコンピューター制御システムを改善する処置を実施する。
 1月末以降に生産された新型プリウスは、すでに生産段階でシステム改善を施しており、対象とならない。
 「共同通信 2010年2月5日」

 「リコール隠し」については,大層ぶって総監的に“どうのこうの”と言うより,WOWOWの連続ドラマ「空飛ぶタイヤ」を観ればよいと思う.レンタルDVDも出ているので,息抜きがてら借りに行ってみてください.原作を読むよりもドラマを観るほうがオススメです.
 ちなみに,こうした倫理を含む問題は,それに対し自分が何を感じるか,そのとき自分ならどうするか,を考えることが大事であって,他人から「あれこれ」教わるようなもんじゃない.

 毎度のことながら話は逸れるが,「空飛ぶタイヤ」の著者である池井戸氏は,談合問題を描いた「鉄の骨」でも直木賞候補になっています.「鉄の骨」も一通り読んだけど,ドラマ化したら案外面白いかも……面白くなるかどうかは配役次第かな……主人公の適任が思い浮かばないが.
 個人的な意見としては,「空飛ぶタイヤ」に出演した田辺誠一や遠藤憲一は再登板させてほしい.談合問題をテーマにするわけだから,國村隼も外せないと思うが……こういうドラマなら中尾彬あたりも参戦か?

Amazon:空飛ぶタイヤ (Jノベル・コレクション) 池井戸 潤 (著)
Amazon:空飛ぶタイヤ DVD-BOX(3枚組)
Amazon:鉄の骨 (単行本) 池井戸 潤 (著)

―今日のことわざ―
世間は張り物


総合技術監理 | 【2010-02-05(Fri) 18:36:37】
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37路線の無料化
 明日の朝刊社説は,この話題に染まるだろうから,今年道路科目で受験される方はネットで各紙の主張を確認しておきましょう.
 それにしても高速道路は段階的に無料化と言いながら,現実的に考えると社会実験レベルで終わりのような気もするなぁ?.個人的には休日千円のほうがマシだったような気がしないでもない.へたすると,現行のETC割引制度より割高になって終了かもしれん.

 もともと交通量が少なく,無料化で渋滞が起きにくい地方路線が中心とのことだが,見事に枝葉部分を抜出した感じだ.とは言いながらも,ざっと37路線を見渡してみると,休日千円のときボトルネックになっていた箇所も含まれているんじゃないか?
 対象37路線では車種やETC搭載の有無にかかわらず,すべての車の通行が無料になるようだが,そこへたどり着くまでにいくらかかるんだろう.

 前原誠司国土交通相は2日、全国の高速道路のうち北海道・道央自動車道の士別剣淵―岩見沢(延長139キロ)など37路線50区間を2010年度、実験的に無料化すると発表した。全車種が対象で、開始時期は料金システムの改修など準備状況を考慮して決める。期間は11年3月末まで。

 流通コストの引き下げや、地域と経済の活性化が狙い。対象区間の総延長は1626キロで、当初から対象外としていた首都高速と阪神高速を除く供用中の高速道路の約18%に当たる。

 ほかの主な無料化区間は、日本海東北自動車道の新潟県・荒川胎内―新潟中央ジャンクション(JCT)の47キロ、東富士五湖道路を含む中央自動車道の山梨県・大月JCT―静岡県・須走(41キロ)、舞鶴若狭自動車道の福井県・小浜西―兵庫県・吉川JCT(112キロ)、松山自動車道の愛媛県・松山―大洲(42キロ)など2区間、東九州自動車道の大分県・大分米良―佐伯(40キロ)など6区間、沖縄自動車道許田―那覇(57キロ)など。

 地方圏での休日(土日祝日)の通行料については、自動料金収受システム(ETC)利用の乗用車と二輪車に限って上限千円とする大幅割引が実施されているが、無料化実験に伴い終了する。
 「共同通信 2010年2月2日」

 いくら交通量が少ないとはいえ,追越しできない2車線の暫定供用区間で無料化の社会実験をする意義はあるんだろうか.ある程度渋滞するのは当たり前だし,だからといって4車線化は凍結しているから交通容量も拡大できないんだが.
 どういう実験データを取得し,その結果から何を導き出すのか,このへんの落とし所をどうするつもりなんだろう.先日も書いたけど,無料区間と並行して走る一般道の交通量は減るわけで……ただでさえ過疎化が深刻な沿道商店からの苦情が雨嵐となって降り注ぐ予感.

 あと,料金所はどうなるんだろう.有料区間で高速道路に入って無料区間で降りる場合,有料区間の末端で料金徴収するってことかな.無料区間の料金所を全部廃止して出入りが自由になったら,原付バイクが走行することになると思うんだが……そこまで心配していたのでは料金所の人員削減にならないか……中途半端な無料化が一番効率悪いのかもしれん.
 うーん,やはり政権交代より世代交代が必要というか,ほんと着地点が見えてこない.

 PDFファイル:平成22年度高速道路無料化社会実験計画(案) 国土交通省

―今日のことわざ―
始めきらめき奈良刀


道路科目 | 【2010-02-02(Tue) 20:11:02】
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建設部門 択一問題集  平成29年度版
総監部門 択一問題集  平成29年度版
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