何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 2012年05月
今後の高速道路のあり方
 社会保障・税一体改革や日本国債格下げ,欧州債務危機など,いろんな時事ネタはあるんだけど,筆記試験まで3ヶ月を切った状況だから,道路科目と直結する話にしておこう.
 新東名の一部開通や首都高再生有識者会議など,なんやかんやと高速道路が熱い……今年度出題される可能性が高いんじゃないかな?
 とは言え,高速道路株式会社法で設立された会社(特殊会社)であっても一応民営化されたんだから,試験問題で高速道路の生命線となる料金施策(会社の儲け方!?)を取上げて,外野がとやかく論じるのはどうかと思う.逆に言うと,会社の儲け方をどうすべきか,みたいな出題は無いんじゃないか……責任は持てませんが.

 中日本高速道路は、中央道全線開通30周年記念として、東京・名古屋両方面から長野県の中南信エリアまでの高速道路往復と、中南信エリア内の高速道路乗り放題がセットになった夏の定額プラン「速旅 信州(中南信)ハイウェイプラン」を販売している。
 7、8月の観光シーズンに首都圏や中京圏から観光客を誘致し、中南信地域の活性化につなげることを目的に、中央道中津川インターチェンジ(IC)―小淵沢IC、岡谷ジャンクション(JCT)―豊科ICを乗り放題エリアとする。同社は「夏休みの旅行プランに活用し、快適な車の旅を楽しんでほしい」としている。

 自動料金収受システム(ETC)搭載車(レンタカーも可)が対象。普通自動車の場合、事前に同社ホームページから申し込むと、東京方面からは6500円、名古屋方面からだと5500円で最大2日間、エリア内の高速道路の乗り降りが自由にできる。料金には両方面からの高速道路往復代も含まれる。
 期間は来月1日から8月末まで。ただし、8月10日~19日までの混雑期間は対象外。
 「YOMIURI ONLINE 2012年5月25日」

 いつの間にか高速道路無料化は頓挫してしまったが,現在主流のリベラリズムの考え方だと「受益者負担」の仕組みしかないから,当面,転載した記事のような料金施策の試行錯誤が続くんだろう.
 道路科目で受験される方は「今後の高速道路のあり方 中間とりまとめ」ぐらいは読んでおきましょう(受講者さんには昨年末に案内済みです).首都高再生有識者会議は「どのような課題を首都高速は抱えているのか」という観点で目を通しておけばよいと思います(提言は夏頃の予定なので).

 ちなみに,転載した記事は,中間とりまとめで示されている「今後の料金施策の方向性」に合致しています.抜粋すると,【安定的でシンプルな料金制度のもとで、公益に資する交通需要管理や有効活用、環境対策、観光振興、物流対応など、様々な政策課題に対応するため、ICTを活用しつつ、例えば、都市部では通勤時間帯など混雑時を高く、地方部では通勤時間帯を安くするなど、目的に応じたきめ細やかな料金(時間帯、曜日別、頻度別など)とすることが妥当である。】のアンダーラインに該当するのかな?
 それにしても,ひとつの文章が長すぎ……読まされる側からすると修行じゃないか?技術士試験でも同じことが言えます(試験官に修行させるような文章を書くのは避けましょう).

 同様に,【高速道路の料金は国民生活や企業活動などに多大な影響を及ぼすものであることから、目的に応じたきめ細やかな料金の導入にあたっては、その効果を十分に精査すべきである。また、導入した際には、PDCAサイクルにより、当初予測した効果が発現しているか定期的に評価した上で、当該施策の継続又は見直しを検討すべきである。】のアンダーラインができるか否か,が中長期的な料金施策の成否を決めるわけだ.
 とは言え,高速道路の通行台数(料金収入)なんて国民の懐具合によって変動するんだから,野田首相の増税路線ではアカンような気がする.

参考ホームページ:「今後の高速道路のあり方 中間とりまとめ」について
参考ホームページ:首都高速の再生に関する有識者会議

―受講者さんへの確認事項―
 現時点で,建設部門は想定問題18問(専門その13まで・建設一般その5まで:どちらも最終問題)と「制覇する道標2012年5月16日版」を配布済みです.総監部門は想定問題その10まで(最終問題)と「制覇する道標2012年5月17日版」を配布済みです.
 もし手元に届いていないようでしたら,メールで連絡してください.セキュリティソフトによっては,送付したメールが弾かれたかもしれないので.

道路科目 | 【2012-05-25(Fri) 17:53:23】
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自動運転システム
 グーグル・カーと呼ばれる自動運転システムが話題になっている.未来の車は人間が運転しなくてもコンピュータで制御できるようになる,というドライな考え方がグーグルの見通し.
 日本でも,衝突を事前に察知して衝突被害を軽減する「プリクラッシュセーフティシステム」や,設定速度内で車間距離を保ちながら追従走行する「クルーズコントロール」など,すでに実用化されている運転支援技術は多い.
 前方不注意,居眠り運転,自分都合の思い込み,判断ミス,操作ミス……こうしたヒューマンエラーは機械では発生しない.つまり,人の動作に頼る部分を減らす自動運転システムが実現すれば,ここ最近多発している痛ましい交通事故の大幅な減少が期待できるわけだ.
 それにしてもグーグル・カーを使って「何で儲ける」つもりなんだろうか?航空写真やストリートビューとの連携というより,ヒューマンインタフェースのデファクトスタンダードを勝ち取り,世界に追従させるつもりなんだろうか.あれもこれもグーグル頼みになってしまうと,ハッキングやシステムダウンが怖いんだけど…….

 米IT(情報技術)大手グーグルは車両の自動運転システムを開発、米ネバダ州の陸運当局は8日までに、全米初となる公道での試験運転を同社に許可した。陸運当局が発表した。実用化されれば、視覚障害者の運転などに活用できると期待されている。
 グーグルが開発した自動走行用の車両は、トヨタ自動車のプリウスをベースに、屋根の上や前部にセンサーを装備。他の車や歩行者などを感知し、接触しないよう間隔を保ちながら走行する。
 AP通信によると、路上試験の許可は常に2人乗車することが条件。同州ラスベガスなどの公道で、1人は運転席で予期せぬ危険を回避し、もう1人は搭載されたモニターを監視する。目立つよう赤いナンバープレートをつけて走行する。
 同州の陸運当局幹部は、3~5年後には実用化できるかもしれないと予想している。
 「日本経済新聞 2012年5月9日」

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Credit: Wayne Cunningham/CNET
 5年後には実用化できるかも……と記事には書かれているが,解決しなきゃいけない問題は山積している.
 まず,法律上の問題がある.ハンドルから手を離している状態で交通事故が起きた場合,その賠償責任は誰が背負うのか,ということ. もし責任をドライバーに負わせるのなら,そんなクルマ誰も買わない.故障しない機械なんてありえないから.
 故障や誤作動が原因なら自動車メーカーの責任なんだろうが,そんなリスクを背負ってまで自動運転システムを販売するとは考えられない(いわゆるリスク回避).逆に,メーカーが受容できる(賠償責任を負える)レベルまでリスク低減できる(故障や誤作動の発生確率を抑えられる)ようになれば,法的な問題はクリアできるかも.

 つぎに,技術的な問題がある.一般道を運転するドライバーは,並行車や対向車の動作,高齢者のふらつきや学童の飛出し,劣悪な路面状況など,ランダムな変化を瞬時に認知,最適解を導きながら運転している.こうした(飛行機のオートパイロットとは異なる)複雑極まりない状況下で自動運転ができるのか,ということ.
 最後に,コストの問題がある.いくら立派な自動運転システムが付いていても,それが何千万円もしたのでは普及するわけがない.一度買えば一生乗れるのならそれでもよいのかもしれないが,所詮クルマは耐久消費財である.

 要するに,高速道路だけに限定すれば,すでにクルマの自動運転システムは実用化レベルまで進化しているわけだ.道路の高度化が遅れているのなら,そろそろスマートウェイに本腰を入れたらどうか……VICSやETCだけで満足してしまっている現状は情けない.
 日本国内は「法的なしがらみ」が多くて実用化が難しいのであれば,工場だって海外移転・現地生産しているんだから,海外で先行して実用化に踏み切ればよい.こうした先端技術を世界に先駆けて実用化させないと,自動車産業も生き残りは難しいんじゃないかな?どうでもよいディテールにこだわって,毎度のごとく世界基準を逃す愚行は避けてほしい.

道路科目 | 【2012-05-10(Thu) 20:14:19】
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