何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 2013年04月
光と影
 やっと本業の設計業務は一息つけるようになりました.願書の締切日が近いので,添削指導のほうは駆込み需要が多いんだけど.
 期待ばかり先行して生活実感に乏しいアベノミクス……インフラ整備に年金基金や生命保険会社の投資マネーを活用するようだ.すでに赤字を垂流している公共サービスの黒字浮上は難しいが,膨大な利用者が見込める「都心直結線」なら採算性は担保できるだろう.

 鉄道といえば,西武鉄道の一部路線を廃止する株主提案が物議を醸している.地域住民の足となる公共輸送機関は簡単に廃止できない,という主張は十分理解できるが,損失計上してまで社会的責任を果たそうとする民間事業者なんていないのも当然だ.まー,サーベラスの場合は再上場の高値売りが目的なんだろうけど,物事は常に双方の言い分がある.

 国土交通省は、年金基金や生命保険会社の投資マネーを本格活用して鉄道を整備する検討を始めた。東京都心と羽田・成田の両空港を結ぶ地下鉄の路線が対象で、2020年代の開業を目指す。総工費は約4000億円。民間企業が単独で手がけにくい大型インフラの整備は公的資金の活用が一般的だった。国や自治体の財政悪化を避けつつ、交通インフラの利便性を高め企業誘致などでアジア諸国と対抗する。

 17日の産業競争力会議で太田昭宏国交相が計画を説明する。東京・丸の内地区に新設する「新東京駅」を軸に京浜急行電鉄の泉岳寺駅と、京成電鉄の押上駅を結ぶ新路線を開業する。羽田空港から新駅への移動時間は18分と最大で半減する。国交省は年間の利用者数を8000万人とみる。
 5月にも対象地域の地質調査を始め、東京都や鉄道会社と事業化に向けた協議に入る。早ければ15年度予算に環境評価の経費を計上し、17年にも事業者を選ぶ入札を実施する。年金基金・生保や建設会社で構成する特別目的会社(SPC)の応札を想定している。
 事業構想によると、落札したSPCは4000億円の工費を資金調達し、路線を整備する。完成時には路線を国・自治体に引き渡す。路線運行は鉄道会社が担い、運賃収入の一部を路線使用料として国・自治体に支払う。SPCは、工費に一定の利益を上乗せした代金を国・自治体から20年以上の長期間にわたり受け取る。

 大型交通インフラでは、土地収用などの事業リスクが大きかったり、総工費が巨額になったりするため民間企業単独で手がけるのは難しい。従来は国や自治体、鉄道会社が必要な資金を分担するのが通例だった。
 民間マネーを社会資本整備に活用する仕組みはPFIと呼ばれ1999年に関連法が施行された。活用実績は全国で412件。累計事業費は計3兆9000億円になるが、地方の図書館や、空港のターミナルビルなど小規模な公共施設に限られていた。内閣府によると、道路・鉄道などの基幹交通インフラで本格活用するのは初めて。今回の案件は事業規模も最大になるという。
 「日本経済新聞 2013年4月16日:太字は加工」

 PPP/PFIやSPC,コンセッション方式など,アチャラ語の理解は大変かもしれないが,今年度の試験から択一式が復活するので,最低限の知識は頭に詰込んでおきたいところ.
 コンセッション方式ひとつ取っても,利用料金(値上げ)の妥当性をどのようにして担保するのか,民間事業者の収益率に対する正当性をどのようにして評価するのか,維持管理・運営のサービスレベルは確保できるのか……など,公益と私益の中庸が求められるだけにバランスが難しい.

 掲載した記事の計画が説明された「産業競争力会議」では,「安全・便利で経済的な次世代インフラの構築」や「立地競争力の強化」が議論されているので,せめて国交省が提出した配布資料には目を通しておきたい.
 都心直結線やアベノミクス戦略特区など,人の心に明るさを感じさせる「光」も結構だが,光は「影」も作り出すわけで,技術士試験の課題解決能力論文(制度改正で新設される分野)は,こうした「影」の部分に着目すればいいんじゃないかな.

参考ホームページ:第6回産業競争力会議 配布資料
PDF:立地競争力の強化について(国土交通省)
PDF:安全・便利で経済的な次世代インフラの構築について(国土交通省)

―受講者さんへの確認事項―
 受験申込受付期間は5月8日までとなっています.まだ願書の添削を受けられていない方は,早めの対応をお願いします.添削指導では4月7日締切で案内していましたが,年度末と重なるので多少の遅れは仕方ないと考えています……とはいえ,遅くとも5月3日までには送付願います(さすがに5月4日以降提出されても責任は持てません).
 現時点で,建設部門は想定問題15問(専門(従来の選択科目)その10・専門(新設される分野)その5)を配布済みです.総監部門は想定問題その9までを配布済みです.
 もし手元に届いていないようでしたら,メールで連絡してください.セキュリティソフトによっては,送付したメールが弾かれたかもしれないので.

建設一般 | 【2013-04-27(Sat) 10:26:30】
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本質の見極め
 ひさしぶりのブログ更新になりました……今年は防集事業を抱えているので,ゴールデンウィークまで年度末のような状態が続いています.大きな声では言えないですが,東北地方の震災復興は工程が厳しすぎるというか,滅茶苦茶です.

 受講者さんからのメールで,「業務内容の詳細」欄の装飾!?が話題になっていると聞いて唖然とした.PDFの指定様式が配布されているんだから,そこへ直に打込めばよい話じゃないか?それが基本的なルールであって,やれワードで加工してどうのこうの,というのは本質から外れている.こうした「小賢しい」行為は,それを良しとする人がいる一方で,反感を持つ方もおられることに留意したほうがよい.
 そもそも720字の趣旨は,学術論文のアブストラクト(要旨:土木学会の場合は350字以内)であって,そこにゴシック体で太字強調したり,アンダーラインを引いたりするのは勘違いも甚だしい.業務(論文)全体を要約したものなんだから,すべてが重要なのは当たり前じゃないか?

 訳のわからない装飾よりも本文が重要なのは当然として,あえて助言するなら,PDF:平成25年度技術士第二次試験「受験申込み案内」p.25【記入例】のような「紙面の白さ(適時の改行)」に配慮したい.さすがに【記入例1】は白すぎるが,文字で埋尽くされる紙面の黒さよりは「まし」だと思う.とにかく膨大な文章を読んでいると,「紙面の白さ」のありがたさが身にしみるわけで……へたな装飾なんかより,この点のほうがよっぽど重要だ.
 ワードの指定様式が配布されたのであれば,そのルールの中で装飾してもよいが,PDFが指定様式として配布されたんだから,小項目のタイトルだけに【】を付ける程度で十分じゃないかな.あれやこれやと装飾に時間を費やすよりも,6割以上の正答が要求される択一問題をひとつでもこなしたほうが有益だと思います.

参考ホームページ:平成25年度 技術士第二次試験 受験申込書様式等のダウンロード

―受講者さんへの連絡事項―
 早い段階(1月)で業務経歴票の書き方に関する資料(願書【業務内容の詳細欄】など)を配布したので,公開されたPDF:40文字×18行(720文字)の指定様式になっていません.当時公開されていた48文字×15行(720文字)のワードを配布しているので,改行箇所によっては納まらないケースもあり得るということです.このへん柔軟な対応をお願いしたいと思います.
 一通り【業務内容の詳細欄】の添削が終わった方は,最終的にPDFへ打込んだものを送っていただければ,それにも目を通します.厳しいようですが,誤字脱字や従事期間の間違いなどは自己責任なので,入念にチェックしてください.

日々寸感 | 【2013-04-06(Sat) 09:45:36】
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リンク
建設部門 択一問題集  平成29年度版
総監部門 択一問題集  平成29年度版
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