何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 2015年01月
国土のグランドデザイン2050
 「新たな国土形成計画(全国計画)中間整理」(以下,略称:国土形成計画)が公表された.これは昨年公表された「国土のグランドデザイン2050」(以下,略称:グランドデザイン)の短期計画みたいなものであり,今後10年間の基本的方針が示されている.国土形成計画に書かれている「日本の命運を決する10年」は興に乗じた表現としても,最近の公文書はやたらと煽り文句を並べているような……インパクトを与えようとしてもミヤネ屋が飛びつくとは思えないが……せいぜいニュースウォッチ9ぐらいか.
 グランドデザインと国土形成計画の両方を熟読しなくても,建設部門の受験者はグランドデザインだけ押さえておけば十分だと思う.都市計画及び地方計画の受験者は,各自で判断してください.

2.時代の潮流と課題
(1)急激な人口減少、少子化:[A]
(2)異次元の高齢化の進展:[B]
(3)都市間競争の激化などグローバリゼーションの進展:[C]
(4)巨大災害の切迫、インフラの老朽化:[D]
(5)食料・水・エネルギーの制約、地球環境問題:[E]
(6)ICTの劇的な進歩など技術革新の進展:[F]
4.基本戦略
(1)国土の細胞としての「小さな拠点」と、高次地方都市連合等の構築:[A][B]
(2)攻めのコンパクト・新産業連合・価値創造の場づくり:[A][B]
(3)スーパー・メガリージョンと新たなリンクの形成:[A][B][C]
(4)日本海・太平洋2面活用型国土と圏域間対流の促進:[C]
(5)国の光を観せる観光立国の実現:[C]
(6)田舎暮らしの促進による地方への人の流れの創出:[A][B]
(7)子供から高齢者まで生き生きと暮らせるコミュニティの再構築:[A][B]
(8)美しく、災害に強い国土:[D]
(9)インフラを賢く使う:[A]~[F]の横断的事項
(10)民間活力や技術革新を取り込む社会:[F]
(11)国土・地域の担い手づくり:[A]~[F]の横断的事項
(12)戦略的サブシステムの構築も含めたエネルギー制約・環境問題への対応:[E]

 グランドデザインの目次を加工,掲載したが,追記した[A]~[F]は課題と解決策のつながりである.このへんの説明は『国土のグランドデザイン2050』が描くこの国の未来がわかりやすい.というか,ネット上の資料だけで理解するのは難しいかも……編著者は書籍の購入を示唆しているのか?現行の技術士試験は論理的整合性が鍵となるので,課題と解決策のつながりは確実に把握しておきたい.
 ちなみに,「時代の潮流と課題」は総監部門の受験者も目を通しておくべきだ.もちろん,解決策は建設技術を駆使したものではなく,総監技術の視点が求められる点にご注意を.

 グランドデザインの「基本的考え方」としては,多様性(ダイバーシティ),連携(コネクティビティ),災害への粘り強くしなやかな対応(レジリエンス),これら3つの基本理念と,コンパクト+ネットワークがメインと考えればよい.
 約60年ぶりに小中学校統廃合の手引きを改定するなど,国はコンパクトを目指しているようだが,地域住民の合意形成は一筋縄でいかない.また,消滅可能性都市(一昔前の限界集落)からの住民移転は,消滅や限界というネガティブな言葉への反発,うまく言うと“地域に対する愛着(郷土愛)”が理知的な判断を妨げるし……やはりコンパクトはユートピアか.コンパクトあってこそのネットワークが本来あるべき姿だが,予算取りしやすく,地域住民の反対も少ないネットワーク整備ばかりが先行するのではないか.
 グランドデザインにおける「目指すべき国土の姿」としては,実物空間と知識・情報空間が融合した「対流促進型国土」の形成を理解しておきたい.

Amazon:『国土のグランドデザイン2050』が描くこの国の未来:国土交通省国土政策研究会(編著)
PDF:「国土のグランドデザイン2050」概要
PDF:「国土のグランドデザイン2050」本文
PDF:新たな国土形成計画(全国計画)中間整理 概要
PDF:新たな国土形成計画(全国計画)中間整理 本文

―受講者さんへの事務連絡―
 現時点で,建設部門は10問〔内訳:Ⅱ-1(専門知識)想定問題その5(2問ずつ問題あり)まで,Ⅱ-2(応用能力)想定問題その5まで〕と,必須科目の択一問題集(第1巻・第2巻)を配布済みです.
 総監部門は記述式6問(想定問題その6まで)と択一問題集第1巻(経済性管理)・第2巻(人的資源管理)・第3巻(情報管理)・第4巻(安全管理)・第5巻(社会環境管理)を配布済みです.
 もし手元に届いていないようでしたら,メールで連絡してください.セキュリティソフトによっては,送付したメールが弾かれたかもしれないので.

建設一般 | 【2015-01-20(Tue) 18:13:20】
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技術士PC(プロフェッショナル・コンピテンシー)
 あけましておめでとうございます.
 年明けぐらいは,技術士に求められる資質能力【略称:技術士PC(Professional Competencies:プロフェッショナル・コンピテンシー)】なるものを考えておきたい.技術士PCを,「専門的学識・問題解決・マネジメント・評価・コミュニケーション・リーダーシップ・技術者倫理」のキーワードで示し,解説したのが「技術士に求められる資質能力」の解説(PDF) である.これらは「技術士であれば最低限備えるべき資質能力」らしいが,アチャラ語のコンピテンシーと言われると,使い慣れぬ言葉に戸惑ってしまう.

 現在,国際エンジニアリング連合(IEA)の定める「エンジニア」を目指す技術者が取得するにふさわしい資格として「技術士」を位置付けるために,IEA-PCや技術士PCを踏まえて第二次試験のあり方が見直されている.事あるごとに試験制度をコロコロ変え,受験者の混乱を招く国家資格は希少かもしれない.
 個人的には,技術士の多くは国内だけで資格を使うのだから,第二次試験ではIEA-PCや技術士PCを問わず,IEAに対する国際的な整合性はAPECエンジニアやIPEA国際エンジニアで対応したほうがよいと思うんだけど…….以前のブログ記事「グローバルとローカル」と同じく,GとLを一緒くたに論じていると,目指すべき方向を誤る可能性が高い.

 とやかく書いてしまったが,以下に引用した技術士PCの「問題解決」に対する解説ぐらいは一読しておいたほうがよい.願書における「業務内容の詳細」を書くとき,ひとつの目安になるので.

3. 問題解決
(1) 問題分析からその解決策の提案に至るプロセス
 問題分析から解決策に至るプロセスは次のとおりである。
 問題⇒内容明確化・調査⇒分析⇒解決選択肢の検討⇒評価⇒判断・選定⇒解決策の提案・改善
 解決策の提案又は改善は、このプロセスにおいて、問題の内容明確化・分析から、解決選択肢の検討、評価と判断を経て、解決策の提案又は改善の完了に至る一連の要素の全てに関し一定の力量をもっていて始めて満足できる成果が得られるものである。

 文部科学省技術士分科会:「技術士に求められる資質能力」の解説p.8から抜粋

 変更になる今年度の試験日程を聞かれるんだけど,平成27年度技術士第二次試験の実施について(案)の段階とはいえ,総監部門は7月19日(日曜日),建設部門は7月20日(月曜日・祝日)で確定と考えてよいと思う.ちなみに,日本技術士会の内部資料でも,この日程が示されている.
 試験日程よりも,建設部門の受験者は今年度から「択一式の足切り」が実施される点に注意したほうがよい.平成25年度と平成26年度の択一式は比較的簡単な問題が多かった.しかし,今年度からは,どの程度の受験者を記述式で採点するつもりか(何人ぐらいを択一合格として算段しているか),試験実施機関のさじ加減ひとつで択一式の難易度が決まる.
 大学受験の勉強で二次対策ばかりやってセンター対策を疎かにする行為と同じく,記述式対策ばかりやって択一式対策は手抜かり状態で足切り……なんて無様な失敗をやらかさないように.

日々寸感 | 【2015-01-07(Wed) 12:43:56】
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リンク
建設部門 択一問題集  平成29年度版
総監部門 択一問題集  平成29年度版
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