何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 2015年08月
新国立競技場
 総監部門の記述式では,想定する国際的なイベントを「東京オリンピック」として書かれた方もいるんじゃないかな?(解説は「ISO31000」を参考にしてみてください).前文の最初に「2020年には東京でオリンピック・パラリンピック競技大会が開催……」と書かれていたんだから,口頭試験で問われるかもしれない「新国立競技場」の動向には注意しておきましょう.

 政府は28日、2020年東京五輪・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場の見直しを進めてきた関係閣僚会議(議長・遠藤利明五輪相)を首相官邸で開き、総面積を約1割減らし、整備費の上限を1550億円とする新たな整備計画を決定した。旧計画に比べ約1千億円の圧縮となる。事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)が計画に基づき募集条件を作成し、9月1日から事業者を公募する。
 座席数は五輪の大会開催時は6万8千席とし、五輪以降、サッカーのワールドカップ(W杯)の招致を行う場合などには8万席に拡張できる仕様とする。その場合、トラック上に座席を設置することになり、陸上競技は行えなくなる。
 競技場の機能はスポーツ競技に限定。旧計画のスポーツ博物館やフィットネスクラブの設置などは取りやめ、ラウンジや観覧ボックス席などの面積を縮減。総面積は旧計画に比べ13%減となる約19.5万平方メートルとした。
 旧計画でデザインコンペの条件としていた開閉式屋根はなくし、客席上部のみを覆う構造として屋根のコストを950億円から238億円まで削減。最終的に整備費は競技場本体で1350億円、周辺整備で200億円を見込み、総額の上限を1550億円に設定した。

 日本経済新聞 2015年8月28日:新国立、総面積1割減・1000億円圧縮 整備計画を決定 (下線表記は加工)

 今からコンペを実施,詳細設計していたのでは,ボトルネックの工期(施工期間)がどんどん短くなってしまうだけじゃないか?工期の逼迫は,青本の「生産の4M」を集中投入する必要に駆られるわけで,ひいては工事費の膨張につながる.
 再度コンペをしなくても,ザハ案の問題箇所(キールアーチ構造の屋根)だけを白紙撤回して,それ以外の箇所を修正,予算内に収めればいいんじゃないかな?うまくいけば,2019年ラグビー・ワールドカップにも間に合うし,そのほうが現実的だと思うんだけど……このへん政府の対応は理解に苦しむ.

 屋根が無いザハ案は1,500億円程度だったし,ラウンジやレストラン,スポーツジムやイベントエリアなど収益が見込める施設もスタジアム内部に完備されていた.それに対し,1,550億円を上限とする新整備計画は,機能をスポーツ競技に限定し,収益施設は軒並み撤去,縮減するようだ(引用記事の下線).こうした施設を削減するかわりに,車いす席やエレベーターなど「世界最高のユニバーサルデザイン」を導入するらしいが,これらは(言葉は悪いけど)ドル箱にならない.
 ただでさえ1年間に開催できるイベント数は限定されているのに,収益施設が貧弱で,コンサートやイベントでの利用も困難となると,オリンピック開催後の黒字化は相当苦しいはず.要するに,青本の「フィージビリティ・スタディ(実行可能性調査)」が甘いんじゃないの?ということ.
 そのへんの居酒屋談義になってしまったが,先進国開催のオリンピックで経済効果を狙うのなら,「オリンピックだから」という大義名分で大々的に工事(無駄遣いのゴリ押し!?)をするしかない.それは理解できるんだけど,さすがに新国立競技場は負の象徴になる予感がする. 

―平成28年(来年)度の受講者さんへの確認事項―
 現時点で,建設部門は記述式2問〔内訳:Ⅱ-1(専門知識)想定問題その2(2問ずつ問題あり)まで〕を配布済みです.総監部門は想定問題その1を配布済みです.
 もし手元に届いていないようでしたら,メールで連絡してください.セキュリティソフトによっては,送付したメールが弾かれたかもしれないので.

総合技術監理 | 【2015-08-29(Sat) 11:53:33】
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選択科目Ⅲ(課題解決能力)の復習
 今年度から建設部門は択一式の足切が実施されるため,正解が公表された7月27日以降,来年度の受験に向けた添削指導の申込みが急速に増えました.必須科目Ⅰ(択一式)や選択科目Ⅱ(専門知識・応用能力)など,やたらと勉強範囲が広がっているせいか,早い時期から着手される方が多いようです.
 無事に足切を逃れた方は,選択科目Ⅲ(課題解決能力)で出題された,高速道路を中心とした「道路を賢く使う取組」と無電柱化の動向を注視しておきましょう.余力のある方は,第4次「社会資本整備重点計画」(案)が来月提示される予定なので,事前にPDF:社会資本整備重点計画(原案)の概要も一読しておきたいところです.

参考ウェブサイト:高速道路を中心とした「道路を賢く使う取組」の中間答申について
PDF:中間答申のポイント
 筆記試験終了直後の7月30日,中間答申が公表されました.基本方針から大幅な変更はありませんが,中間答申のポイントも熟読しておきましょう.以前のブログ記事高速道路を中心とした「道路を賢く使う取組」の基本方針も参考になるかな?

Amazon:無電柱革命(PHP新書) 小池百合子,松原隆一郎 (著)
 筆記試験日までに無電柱化推進法案が可決される予定で今年度出題したと思うんだけど,勇み足というか,ちょっと誤算だったかな?法案の内容や歴史的経緯がコンパクトにまとまっているので,この書籍は目を通しておくべきだと思います.イコールフッティングや外部不経済,金沢方式など,技術面以外のキーワードに関する概念も理解しておきたい.

 ここから下の書籍案内はオマケです.
Amazon:超インフラ論 地方が甦る「四大交流圏」構想(PHP新書) 藤井聡 (著)
 アダムスミスなど偉人を引き合いに出して持論を補強すればするほど,せっかくの正論が台無しというか,胡散臭く感じるのはなぜだろう.偉人は200年後のことなんか「知らんがな」というのが実態じゃないかな?国土強靭化から派生した大大阪構想や四大交流圏構想など,広大な話も食傷気味です.
Amazon:道路の日本史 - 古代駅路から高速道路へ(中公新書) 武部健一 (著) 
 獣道や駅馬などの話は趣味の領域かもしれません……歴史に興味のある方だけが読めばよいと思います.
Amazon:国道?酷道!?日本の道路120万キロ大研究 (じっぴコンパクト文庫) 平沼義之 (著)
 常識的な話題とマニア向けが混在しているんだけど,オマケとして紹介した3つの中では一押しの書籍です.

―お盆の予定について―
 毎年のことですが,8月13日から8月15日まで帰省するので,その間はメールへの返事や添削ができないと思います.ご迷惑をおかけしますが,よろしくお願いします.

道路科目 | 【2015-08-08(Sat) 08:47:21】
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