何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 新たな社会資本整備重点計画の方向性
新たな社会資本整備重点計画の方向性
 こうした学識経験者の意見は,十分把握しておいてください.これらの意見を羅列するだけでなく,自分が考えた方策を記述できる能力が加われば,建設一般論文はA評価間違いなしです.こうした能力は日々自分の頭で考えないと形成されませんよ.

【今後の社会資本整備のあり方について】
1.厳しい財政事情の中で,より効果的な社会資本整備を進めるためには,どのような分野に重点を置くべきか.
(主な指摘)
・人口減少・少子高齢化等の構造的な変化に対しては,現在のトレンドだけでなく,価値観の変化等を踏まえた先取り的な対応が必要である.
・産業・環境・観光交流等の面における近隣諸国との関係の緊密化等も踏まえ,まちや地域のつくり方を検討すべきである.
・国際競争力の強化や生産性向上の観点からは,産業基盤への投資についても,モノづくりから集客交流等の消費・サービス化や,輸出型から近隣諸国間での双方向型への構造の変化等を踏まえた重点化が必要である.
・国民の生活基盤の安全性に対する不安を払拭するためには,ソフト・ハードの連携や従来の発想を転換した施策を進める必要がある.
・都市環境の改善のため,環境の質を向上させる施策と環境への負荷を削減する施策を戦略的に進めていく必要がある.
・次期計画の計画期間(平成20?24年)は京都議定書の約束期間と重なっており,環境への十分な配慮が求められる.
・4つの重点分野相互間においても優先順位を検討する必要がある.例えば,産業・競争力の強化と環境改善は相反する部分もある.


 優先順位のことが指摘されています.その前の指摘が環境への十分な配慮になっているので,環境改善>産業・競争力の強化,といった感じなのでしょう.こうした順位づけは,典型的なジレンマ問題ですね.産業・競争力を強化(技術力向上)しないと環境は改善されないでしょうから……,順位づけは難しいと私は考えています.


2.限られた財源を有効に活用し,効率的に事業を進めるためには,執行面でどのような対応が必要か.
(主な指摘)
・事業の執行に際しては,ライフサイクルコスト等を含めたコスト縮減対策を進めていく必要がある.
・交通結節点整備など,事前調整段階からより密接な連携システムの構築やそのためのインセンティヴを検討する必要がある.
・公共投資の規模が縮小する中で,入札・契約制度のあり方が重要である.


 毎度の指摘ばかりですが,品確法については勉強しておきましょう.

3.維持管理・更新投資が拡大していくと見込まれる中で,適切な維持管理・更新と新たなニーズに対応した新規投資は,どのようなバランスで行っていくべきか.
(主な指摘)
・維持管理に必要となる額のマクロ推計に先立ち,地域別施設別の投資実態を把握することが重要である.
・維持管理を体系的効率的に実施することでコスト縮減を図ることが重要であり,実際の施設の使われ方や管理の実態を踏まえた改善方策を検討する必要がある.
・国が管理する施設について,どの時期に,どのような維持管理等を行うかを判断するためにも,資産台帳によるストック管理や,企業会計における資産管理の仕組みの活用も検討する必要がある.
・人口減少等を踏まえ,維持管理し更新していく施設とそうでない施設に分けて対応する必要がある.
・行政が行う維持管理行為として真に必要なものは何かを十分に精査する必要がある.
・財政制約の強まりの中で社会資本の「荒廃」を回避するためには,国・地方それぞれにどれだけの費用や体制が必要か,地方に対して国がどのような支援を行っていくのかの検討も必要である.
・維持管理に要する投資額を用意できても,実際に施設管理を行う地方に,施設の状態をチェックし,対応できる人材や体制を整える必要がある.
・地方が,維持管理に対し,適切に投資するよう誘導する仕組みを考える必要がある.
・長期にわたる施設管理の中で最適な維持管理を行う上では単年度会計の行政実務として実施することに限界があり,外部化等の方策を検討する必要がある.


 はたして地方にこうした余力があるのでしょうか.それと,姉歯問題から「安全」に対して敏感になっている世論のなかで,民間に維持管理を委任できるのかな?

4.我が国の経済財政全体の中で,公共投資の規模をどのように考えるべきか.
(主な指摘)
・公共投資の水準は欧米諸国に比して高いと指摘されているが,国土の形成過程には各国独自の営みがあり自然条件も異なる.単純な比較考量は適当ではない.
・公共投資の必要性と財政制約下での実現可能性を混同しない議論が重要である.
・将来の維持管理に要する額を推計する上でも,施設整備の最終目標量と現在の財政制約下での達成可能量の見通しが必要である.
・このまま公共投資を削減し続けて大丈夫かという問いに対しては,現在整備中の施設を完成させるまでに必要な額の積上げや,その事業の完了だけでは未だ不十分である状況等を示す必要がある.
・利用者の要望すべてに国が応えることは無理がある.国の財政制約や三位一体改革等に鑑み,国と地方の役割の整理やハードの施設での対応か規制誘導措置等によるソフトな対応か等を議論する必要がある.
・多様な価値観を持った社会においては,経済的効率性の観点のみならず公平性も踏まえた効果を勘案することがますます重要になっている.
・国内の有効なストック形成のため,民間投資の誘導を図ることが重要である.
・環境や安全に係るストックの効果は,可能な限り貨幣換算してみる努力が必要である.


 非常に良い指摘が並んでいるのだが,いかんせん公衆に情報が届いていない.こうした会議室の議論より,マスメディアへ積極的に出て,公衆に向け主張してほしいものですね.

参考ホームページ:社会資本整備審議会・交通政策審議会計画部会第3回基本問題小委員会

―今日のことわざ―
陸に上がった河童


建設一般 | 【2005-12-15(Thu) 12:07:06】
Trackback:(0) | Comments:(0)
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

リンク
建設部門 択一問題集  平成29年度版
総監部門 択一問題集  平成29年度版
月別アーカイブ
E-NEXCOドライブプラザ
FC2カウンター