何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 総監に関わるIHIの問題
総監に関わるIHIの問題
 モノづくりの老舗がやってしまった.週明けの株式市場は,IHIショックになるのか?IHIの時価総額は少ないが損失補填の換金売りも出るだろう.それにしても570億円の大幅な下方修正って,株主は憂鬱な週末を過ごしているんだろうなぁ.今年,公募増資や第三者増資もしているのに,その結果がこれか……1Qの数字からは交通事故としか言いようがない.
 昨日の終値が361だから,300?310くらいで寄るかもしれないが,最終的には281のストップ安(昨日購入した場合,最小8万円の損失)だろうな……寄らずの可能性も高いが.相場の牽引役だった重工,造船,プラントという関連セクターも,念のためポジションを軽くしたほうがよいと思う.
 
 『受注増に設計能力が追いつかず、生産・外注のトラブルによるやり直しや、工期の遅れが相次いだ』 
 IHIが露出した上記の問題は,総合技術監理部門が得意とする分野のはずだが,この解決は簡単じゃない(IHIなら青本の内容ぐらいは遂行できるはずだ).口頭面接で聞かれる可能性は低いかもしれないけど,総監受験者は自分なりの解決策を考えておいたほうがよいと思う.それぐらいIHIの大幅下方修正はインパクトが大きいニュースだし,『総監が扱う基幹的な問題』でもある.

 IHI(旧石川島播磨重工業)は28日、08年3月期の業績予想の大幅下方修正を発表した。営業利益は400億円の黒字予想から170億円の営業赤字に転落。工事の欠陥や遅れが相次いで発覚し、多額の損失が出る見込みで、営業赤字は最大450億円まで膨らむ恐れがあるという。3月末まで社長だった伊藤源嗣会長は、就任半年あまりで引責辞任する。
 記者会見した釜和明社長によると、利益計画を点検するなかで損失が発覚した。9月中間決算の業績予想も下方修正し、営業赤字は過去最悪の670億円。不動産や保有株式を売却し、通期の当期黒字は確保する方針。
 損失は大半が、同社の売上高の4分の1を占めるエネルギー・プラント事業で発生。新たに見込む営業損失は通期で計570億円にのぼる。うち発電用ボイラー事業などでは230億円の損失が出る見通しだ。

 中国や中東でのエネルギー需要の高まりを受けて受注が急増し、今年度は国内7、海外5の計12プロジェクトを同時並行で進める忙しさとなった。だが、内需の低迷で他事業に人員を振り分けていたため、受注増に設計能力が追いつかず、生産・外注のトラブルによるやり直しや、工期の遅れが相次いだという。

 サウジアラビアで進めるセメント工場の建設では、インド系業者に下請けに出した原料貯蔵施設の工事の6割に重大な欠陥が見つかり、計130億円の損失が出た。
 エネルギー・プラント事業は、東南アジアで完成前のボイラープラントで爆発事故が起きるなどした影響で、07年3月期も赤字だった。……以下,省略……
「asahi.com 2007年09月28日」

  IHIのように赤字覚悟で受注する体制は建設業界も一緒だが,プラント事業は長期になることに加え,海外事業も多いので,抱え込むリスクは非常に大きい.とりあえず仕事を確保しておこうという過剰受注が,雪だるま式に赤字を膨らましている可能性も否定できない.
 国内の建設事業なんかと違って,長期間になるプラント事業は,インフレによる材料費や人件費の高騰も考えなければいけない.海外事業なら各国それぞれの事情もあるだろう.それに,不況のとき熟練技術者をリストラしたことも痛手になっていると思う.

 総合エンジニアリング企業では,経営者の能力,技術者の設計能力や工程管理能力,製造部門の現場展開力,これらのいずれかが欠けていてもプロジェクトはうまく進まない.製造部門を下請と読みかえれば,建設業界も似たようなもんだろう.
 総合技術監理という部門は,これらを網羅するような感じで考えられているが,なんか理想論ばっかりで中途半端というか,とても経営者の能力をカバーしているとは思えない.デリバティブも為替予約も書いてない「3年以上前に刷られた青本」で経営者の能力が備わるのなら,苦労しなくていいから儲けものである.
 
―今日のことわざ―
士族の商法


総合技術監理 | 【2007-09-29(Sat) 14:46:07】
Trackback:(0) | Comments:(0)
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

リンク
建設部門 択一問題集  平成29年度版
総監部門 択一問題集  平成29年度版
月別アーカイブ
E-NEXCOドライブプラザ
FC2カウンター