何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 持家神話
持家神話
 これだけ社会構造が変わってきているのに,相変わらず国の方向性は「持家」だなぁ?.
 住宅を所有している家庭が「標準的なパターン」,これを前提として社会保障制度を考えているから仕方ないのか…….年金受給年齢になっても,賃貸の家賃や住宅ローン返済を負担しなきゃいけない場合,今の年金給付水準で生活できるわけがない.
 今年の白書でも,【各ライフステージに適した住まいを】と銘打って,「住宅ローン減税制度や優良住宅取得支援制度など,無理のない負担での住宅取得を支援し,個人のライフステージに応じた居住水準を向上させる」と書かれていた.要するに,標準的なパターンの家庭を増やして,社会保障制度を維持しようとしているわけだ.

 また,【居住確保のセーフティネットを構築する】と銘打って,「低所得者や高齢者に対する公的な賃貸住宅の供給」も書かれていた.だけど,厳しい懐事情の地方自治体が,低所得者や高齢者をターゲットにした公営住宅に乗出すとは思えない.言葉は悪いかもしれないが,公営住宅の建設や管理に要する費用に対し,そこに住まう人たちからの税収(便益)は伸びない,という財政運営上のジレンマが存在するから.
 過疎地における若年層の定着を目的にする場合は別だが,そうでなければ公営住宅を増やしていくような時代ではないと思う.

 政府は中古住宅の売買を活発にするため、来年度にも新しい保険制度をつくる検討に入った。保険に加入すると、買ってから5年以内に雨漏りなどの欠陥がみつかれば、かかった補修費用を最高1000万円まで支払う。保険を普及させ、中古住宅の品質への不安を和らげる。良質な中古住宅の流通を促して住宅購入で新築以外の選択肢を広げ、住環境の改善につなげる。

 耐震偽装事件を受け、政府は10月から新築住宅の売り主に保険加入(供託でも可)を義務付ける。新保険は加入が任意な点は異なるが、その中古住宅版といえる。
 「NIKKEI NET 2009年5月26日」

 突然の失業や収入減少など,労働条件が急変する社会構造では,暮らしの条件も刻々と変化していく.いつまでも持家という標準的パターンにしがみつくよりも,いろんな選択肢のある社会を築く必要があるわけだが,そのためには,標準的なパターンから外れても安心して暮らせる制度設計,やはり行きつくところは年金改革か…….
 結局,リタイア後の生活が見通せないと,安心して暮らすことは難しいんだろうなぁ?.

 今年の白書は「私たちの暮らし」が前面に押し出されているので,建設一般論文では,道路や河川など土木一辺倒ではなく,建築(住宅)分野にも言及したいところです.ちなみに,技術士試験の建設一般論文では,社会保障制度云々なんて書く必要はありません.それよりも,建設分野の技術者として何ができるのか,この観点を重視してほしいと思います.

―今日のことわざ―
腹の立つように家倉建たぬ


建設一般 | 【2009-05-26(Tue) 18:16:58】
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