何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 揺らぐ大局観
揺らぐ大局観
 現在社会実験されている50区間を選定する際,無料化しても渋滞が起きそうにない区間を優先したはずだったのに,京都丹波道路や広島呉道路,沖縄自動車道などでは渋滞が多発しているようだ…….潜在交通需要(潜在需要)を掘起した結果なんだろうけど,渋滞や交通事故の多発という(想定できたはずの)負の側面が表面化した感じ.

 単純に考えると,潜在需要の掘起しは地方の活性化につながるが,従来料金を払ってでも移動していた人(顕在需要)が,渋滞を避けるために無料区間の利用を控えたりするデメリットもあると思う.
 潜在需要を掘起す交通手段は,なにも高速道路の利用だけじゃない.公共交通機関の利便性や快適性を向上させて外出機会を増やす(外出制約要因を減らす)ことも可能なはずだし,その方向で考えていく時代じゃないんだろうか?

 2011年度の高速道路無料化実験について、民主党の国土交通部門会議は9日、国交省が提示した計画案を了承した。全車種を対象とする無料化は、既に実施中の50区間を基本的に継続。「同一路線の有料・無料の混在を解消し、無料化区間の延伸効果を検証する」として、新たに宮崎道全線など6区間計329キロを対象に、6月から来年3月末まで無料化する。具体的な開始日は未定。

 全車種が対象の無料化区間は1981キロに拡大するものの、首都・阪神高速などを除いた高速道路全体の22%にとどまっている。民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げた「原則無料化」は財源確保のめどが立っておらず、見直しは避けられない状況だ。……以下,省略……
 「共同通信 2011年2月9日」

 民主党のマニフェストには,「高速道路は,無料化した際の効果や他の公共交通の状況に留意しつつ,段階的に原則無料とします」と明記されている.しかし,何を目的として,この手段(無料化)を選択したのか,これが未だによくわからない.無料化という国民受けする「手段が先にありき」の考え方だったから,混迷しているんじゃないか?
 以前ブログ記事「高速道路の無料化?」で難癖をつけた,(1)生活コスト・企業活動コストの引き下げ,(2)地域活性化,(3)温暖化対策,(4)「ムダづかい」の根絶,これらが無料化の目的なんだけど,票集めが目的だったと言われても仕方ない状況だと思う.
 最も大切な「お金」についても,高速道路の無料化を完全実施するために必要な財源は年間1兆3000億円(民主党の試算)だが,2010年度は1000億円,2011年度も1200億円しか財源確保できていないし…….

 民主党の悲願でもある,人々の社会参加の機会確保,環境にやさしい交通体系の実現を目指す「交通基本法(仮称)」を制定したいのなら,公共交通機関の料金を値下げして,個人志向の高速道路料金は値上げするのが本筋のような気がする.
 もちろん,鉄道やバス,フェリー会社など公共交通機関自らの経営努力は不可欠だが,環境負荷が少ない公共交通機関の利用を促すモーダルシフトや,環境的に持続可能な交通(EST)などの大局観はどこに行ったんだろうか?

参考ホームページ:平成23年度 高速道路の原則無料化社会実験計画(案)について
参考ホームページ:平成22年度 高速道路無料化社会実験 6ヵ月間の渋滞発生状況等について

―受講者さんへの確認事項―
 現時点で,建設部門は,想定問題12問(専門その10・建設一般その2まで)を配布済みです.総監部門は,想定問題その8までを配布済みです.
 もし手元に届いていないようでしたら,メールで連絡してください.セキュリティソフトによっては,送付したメールが弾かれたかもしれないので.特に,ヤフーのメールアドレスを使われている受講者さんは,ときどきエラーが出るようなので,注意して確認してみてください.

道路科目 | 【2011-02-11(Fri) 11:38:14】
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