何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 建設技能労働者の不足
建設技能労働者の不足
 建設技能労働者の不足が深刻化し,それが一因となって入札辞退(あるいは予定価格以上で応札)が頻発しているようだ.叩き合いの日常に慣れてしまったコンサルから見れば羨ましい気もするが,赤字になるぐらいなら受注しないほうが“まし”ということなんだろう.
 財政再建の流れの中で公共事業を大幅に減らしてきた結果,多くの建設会社が破綻やリストラに追い込まれた.建設業の従業員数は減少の一途をたどってきたわけだが,そこに東日本大震災が起きて復興需要が急増……後悔しても手遅れという「後の祭り」状態だ.

 東日本大震災の被災3県と仙台市が発注した土木・舗装工事の入札で、昨年4月以降、入札者がいないことなどから、約400件が不調になっていたことが国土交通省などへの取材で分かった。
 復興需要で人手が足りず、採算性の低い工事が敬遠され、1000万円未満の土木工事では、5割を超える件数が不調になった県もある。今後、沿岸部での復旧工事が本格化するが、復興に支障が出る恐れも高く、同省は被災地の公共工事の賃金基準見直しに向けて検討を始めた。
 国交省などによると、3県と仙台市発注の土木・舗装工事の入札計2781件のうち、昨年11月までに計405件で「入札者なし」や「落札辞退」といった入札の不調が発生。内訳は岩手県が49件、宮城県が110件、仙台市が97件、福島県が149件で、いずれも内陸の復旧工事が本格化した昨秋から、その傾向が強まっている。
 「読売新聞 2012年1月26日」

 当たり前の話だが,大手ゼネコンが全国の支店から技術者を集めたとしても,現場の最前線に立つ「地元の」協力会社や建設技能労働者を確保できなければ工事は進まない.受注金額が大きくても,人の手配ができず,工事の進捗が遅れたり,原価管理が徹底できないようだと,業績に悪影響を及ぼしかねない. 
 週刊ダイヤモンド(12/1/28号抜粋)でも「専門技術を持つ技能労働者のみならず,交通誘導のガードマンすら足りず,震災前なら7000~8000円程度だった日給が今では1万5000円にまで跳ね上がった」と書かれていたが,一部では労務費も高騰しているようだ.
 ガードマンでさえこんな上昇率なのに,従来の公共工事設計労務単価で積算,発注しているんだから,これでは採算ベースに乗らない(入札辞退する)わけだ……おまけに震災復興の工事では,設計変更や追加工事による増額も期待しづらいし…….

 人的資源(マンパワー)不足は,市場の価格メカニズムで賃金が上昇すれば,ある程度解消できる.カネがすべてじゃないけど,それがよければ人は集まるだろう.しかし,やみくもにカネを積むだけでは,使い物にならない人ばかりが増えてしまう.当座のマンパワーは確保できても,品質確保の観点から必要とされる人材のスキルは容易に向上しない.
 団塊世代の退職や熟練技能者の育成など,人材のスキルに対する問題を解決するためには相当の期間を要する.労働環境の改善や戦略的なイメージアップ,若年者の入職促進など,国交省が考えている対策も重要だ……とは言え,教育訓練や技能向上に要す「時間」を作るためにはカネ(資金的な余裕)が必要なんだから,結局ピーク時から半減してしまった公共事業を適正な水準に戻すことが特効薬だと思う.

―受講者さんへの事務連絡―
 私事で1月28日(土)から29日(日)は添削をお休みさせてください.1月27日(金)に送られたメールは,基本的に1月30日(月)以降の返信になります.ご無理を言いますが,よろしくお願いします.
―受講者さんへの確認事項―
 現時点で,建設部門は想定問題10問(専門その9まで・建設一般その1),総監部門は想定問題その7までを配布済みです.
 もし手元に届いていないようでしたら,メールで連絡してください.セキュリティソフトによっては,送付したメールが弾かれたかもしれないので.

建設一般 | 【2012-01-26(Thu) 20:49:10】
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