何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 自動運転システム
自動運転システム
 グーグル・カーと呼ばれる自動運転システムが話題になっている.未来の車は人間が運転しなくてもコンピュータで制御できるようになる,というドライな考え方がグーグルの見通し.
 日本でも,衝突を事前に察知して衝突被害を軽減する「プリクラッシュセーフティシステム」や,設定速度内で車間距離を保ちながら追従走行する「クルーズコントロール」など,すでに実用化されている運転支援技術は多い.
 前方不注意,居眠り運転,自分都合の思い込み,判断ミス,操作ミス……こうしたヒューマンエラーは機械では発生しない.つまり,人の動作に頼る部分を減らす自動運転システムが実現すれば,ここ最近多発している痛ましい交通事故の大幅な減少が期待できるわけだ.
 それにしてもグーグル・カーを使って「何で儲ける」つもりなんだろうか?航空写真やストリートビューとの連携というより,ヒューマンインタフェースのデファクトスタンダードを勝ち取り,世界に追従させるつもりなんだろうか.あれもこれもグーグル頼みになってしまうと,ハッキングやシステムダウンが怖いんだけど…….

 米IT(情報技術)大手グーグルは車両の自動運転システムを開発、米ネバダ州の陸運当局は8日までに、全米初となる公道での試験運転を同社に許可した。陸運当局が発表した。実用化されれば、視覚障害者の運転などに活用できると期待されている。
 グーグルが開発した自動走行用の車両は、トヨタ自動車のプリウスをベースに、屋根の上や前部にセンサーを装備。他の車や歩行者などを感知し、接触しないよう間隔を保ちながら走行する。
 AP通信によると、路上試験の許可は常に2人乗車することが条件。同州ラスベガスなどの公道で、1人は運転席で予期せぬ危険を回避し、もう1人は搭載されたモニターを監視する。目立つよう赤いナンバープレートをつけて走行する。
 同州の陸運当局幹部は、3~5年後には実用化できるかもしれないと予想している。
 「日本経済新聞 2012年5月9日」

CIMG09586
Credit: Wayne Cunningham/CNET
 5年後には実用化できるかも……と記事には書かれているが,解決しなきゃいけない問題は山積している.
 まず,法律上の問題がある.ハンドルから手を離している状態で交通事故が起きた場合,その賠償責任は誰が背負うのか,ということ. もし責任をドライバーに負わせるのなら,そんなクルマ誰も買わない.故障しない機械なんてありえないから.
 故障や誤作動が原因なら自動車メーカーの責任なんだろうが,そんなリスクを背負ってまで自動運転システムを販売するとは考えられない(いわゆるリスク回避).逆に,メーカーが受容できる(賠償責任を負える)レベルまでリスク低減できる(故障や誤作動の発生確率を抑えられる)ようになれば,法的な問題はクリアできるかも.

 つぎに,技術的な問題がある.一般道を運転するドライバーは,並行車や対向車の動作,高齢者のふらつきや学童の飛出し,劣悪な路面状況など,ランダムな変化を瞬時に認知,最適解を導きながら運転している.こうした(飛行機のオートパイロットとは異なる)複雑極まりない状況下で自動運転ができるのか,ということ.
 最後に,コストの問題がある.いくら立派な自動運転システムが付いていても,それが何千万円もしたのでは普及するわけがない.一度買えば一生乗れるのならそれでもよいのかもしれないが,所詮クルマは耐久消費財である.

 要するに,高速道路だけに限定すれば,すでにクルマの自動運転システムは実用化レベルまで進化しているわけだ.道路の高度化が遅れているのなら,そろそろスマートウェイに本腰を入れたらどうか……VICSやETCだけで満足してしまっている現状は情けない.
 日本国内は「法的なしがらみ」が多くて実用化が難しいのであれば,工場だって海外移転・現地生産しているんだから,海外で先行して実用化に踏み切ればよい.こうした先端技術を世界に先駆けて実用化させないと,自動車産業も生き残りは難しいんじゃないかな?どうでもよいディテールにこだわって,毎度のごとく世界基準を逃す愚行は避けてほしい.

道路科目 | 【2012-05-10(Thu) 20:14:19】
Trackback:(0) | Comments:(0)
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

リンク
建設部門 択一問題集  平成29年度版
総監部門 択一問題集  平成29年度版
月別アーカイブ
E-NEXCOドライブプラザ
FC2カウンター