何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 平成24年度国土交通白書
平成24年度国土交通白書
 昨日公表された「平成24年度 国土交通白書」にざっと目を通したが,平成20年度や平成21年度の白書に回帰した印象を受けた.当時の白書でも感じたことだが,第Ⅰ部第2章第1節までの内容は厚生労働省や経済産業省の話じゃないかな?
 平成24年度の白書は来月の必須科目(択一式)で出題されないと思うが,第Ⅱ部に書かれている毎度お決まりの施策については,類似問題もあるので復習しておきましょう.第Ⅰ部の内容は国土交通行政との関連性が低いものの,新設される選択科目(課題解決能力の問題)では,最新の社会的な変化に対する課題の抽出が求められるので,一通り目を通しておくべきだと思う.どうのこうの言っても,白書抜きでの受験勉強は考えられない.
 週刊誌の中吊り広告じゃないが,以下に抜粋した小項目だけでも概要のイメージはできると思います.

第Ⅰ部 若者の暮らしと国土交通行政
第1章 現在の若者の意識・行動の特徴
 第1節 若者を取り巻く社会経済状況の変化
  (1) 人口構造の変化
  (2) 長期的な経済の低迷
  (3) 国際化の進展
 第2節 若者の意識の変化
  (1) 将来に対する不安の高まり
  (2) 将来に備える意識の高まり
  (3) 生活に満足している者の増加

第2章 若者の暮らしにおける変化
 第1節 働き方の変化
  (1) 雇用環境の変化
  (2) 働く意識の変化
  (3) 女性の就業状況の変化
  (4) 国土交通に関連する産業における若者の就業状況の変化
 第2節 住まい方の変化
  (1) 結婚・子育てに関する動向
  (2) 居住地の動向
  (3) 住居に関する動向
 第3節 動き方の変化
  (1) 外出の動向
  (2) 自動車利用の動向
  (3) 自転車利用の動向
  (4) 都道府県を越える移動の動向
  (5) 移動需要の変化
  (6) 旅行の動向

第3章 国土交通分野における取組み
 第1節 働き方に関する取組み
  (1) 若者の就労支援
  (2) 女性の就労支援
 第2節 住まい方・動き方に関する分野横断的な取組み
  (1) コンパクトシティの形成
  (2) 地方部における生活交通の確保・維持
 第3節 住まい方に関する取組み
  (1) 持ち家取得のための支援
  (2) 良質な民間賃貸住宅等の供給支援
  (3) 公的賃貸住宅の供給等による支援
 第4節 動き方に関する取組み

 それにしても,第Ⅰ部第2章までの認識を踏まえた第3章の方向性は,論理的に無理があるんじゃないかな?若者の暮らし方を論拠としたコンパクトシティの形成だと,どうしても結論ありきと感じてしまう.若者を高齢者に変えてもいいわけだし…….
 スプロール化の抑制による中心市街地の活性化やコミュニティの再生という理想論は横に置いたとしても,拡散したインフラの集約による維持費の削減がコンパクトシティに期待される効果であって,こうした本音と若者の暮らし方を結びつけるのは少し強引だったと思う.
 
 そもそも論かもしれないが,第Ⅰ部は普通の社会人なら誰もが知っている現状分析に紙面を割きすぎている.分析ばかりが延々と続き,じゃあどうするのか?という肝心要のところでトーンダウンしている感は否めない.
 たとえば,第Ⅰ部で言及されている若者の「車離れ」にしても,公共交通の利用促進や環境保全という観点からは「車離れ」が望ましいはずなのに,それが望ましくない自動車業界への配慮からか,国として「車離れ」が望ましいと考えているのか否か,という根幹が宙ぶらりんになっている.まさかと思うが,若者の「車離れ」への対策が第Ⅰ部第3章に書かれている「超小型モビリティの導入促進」ではあるまい…….
 アベノミクスの第三の矢と同じように,理想の実現を裏付けする施策の具体が見えていない状態なのかもしれないが,せめて国として目指すべき方向だけは,屁理屈ではなく明確に示すべきだと思う.

建設一般 | 【2013-07-03(Wed) 12:45:34】
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