何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 土木広報
土木広報
 最近,土木界における広報(土木広報)を意識した文書が増えてきた.「日本のモノづくり」と一緒で,昔は良いモノを作れば黙っていても売れたが,今は宣伝しないと見向きもされないということか……テレビの番宣と同じ原理か.
 先日公表された「道路の老朽化対策の本格実施に関する提言」もマスコミ受けを狙った気がしないでもない.一部転載したが,これってエンターテイメント小説か?という文面も見受けられる.財務省のようにマスコミへのリークが上手い省庁と違い,多分に一発屋の素地があるような……一発当てて満足するのではなく,息の長い広報活動を期待したい.
 広報は単発で終えるのではなく,継続してこそ効果が発揮されるのだから.

 今や、危機のレベルは高進し、危険水域に達している。ある日突然、橋が落ち、犠牲者が発生し、経済社会が大きな打撃を受ける…、そのような事態はいつ起こっても不思議ではないのである。我々は再度、より厳しい言い方で申し上げたい。「今すぐ本格的なメンテナンスに舵を切らなければ、近い将来、橋梁の崩落など人命や社会システムに関わる致命的な事態を招くであろう」と。……中略……

 橋やトンネルも「壊れるかもしれないし、すぐには壊れないかもしれない」という感覚があるのではないだろうか。地方公共団体の長や行政も「まさか自分の任期中は…」という感覚はないだろうか。しかし、私たちは東日本大震災で経験したではないか。千年に一度だろうが、可能性のあることは必ず起こると。笹子トンネル事故で、すでに警鐘は鳴らされているのだ。
 「道路の老朽化対策の本格実施に関する提言」から抜粋

 藤本氏の「さらば公共事業悪玉論」でも,米軍の「トモダチ作戦」と国交省の「くしの歯作戦」に関する国民の認知度を比較し,その惨敗ぶりから広報の重要性を説いていた(土木広報アクションプランpp.115-118参照).これに限らず,麻生氏が「前へ!」で記されたような,災害対応に奔走する土木技術者の姿は,被災規模の違いこそあれ,毎年どこかで必ず見られるわけで……その実態を国民に伝えるべきだと思う.

 こうした土木広報は重要だが,いくら心温まる感動的な話の広報に力を注いでも,サービス残業が常態化しているようではブラック企業の言い訳と何ら変わりはない.本来あるべき姿は,賃金アップなどの待遇改善によって実態そのものを変えていくことであり,それが最大の効果を上げる広報戦略となる.
 下世話な話かもしれないが,賃金が上がれば大方の(家庭内の!?)問題が解決するという論理は正しいと思う.他業種よりも賃金が良ければ土木業界に魅力を感じるし,やりがいを持つ若者も増えるだろう.

 道路の話から逸脱してしまったが,今年度道路科目で受験される方は,提言の中身も一読しておきたい.また,選択科目Ⅲ(課題解決能力)において,試験当日どうしても施策が思いつかない場合,広報は一つの選択肢になるかもしれないので,とっておきの切り札を握る思いで「土木広報アクションプラン」にも目を通しておきましょう.
 この【最終報告書】は,総監部門を受験される方も通読する価値があると思います.

PDF:道路の老朽化対策の本格実施に関する提言 概要
PDF:道路の老朽化対策の本格実施に関する提言
Amazon:さらば公共事業悪玉論―国民に支持される公共事業のための5つのシナリオ 藤本貴也(著)
Amazon:前へ! 東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録 (新潮文庫) 麻生幾 (著)
PDF:(公社)土木学会 土木広報アクションプラン 「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】

道路科目 | 【2014-04-28(Mon) 18:24:29】
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