何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 平時活用/有事利用
平時活用/有事利用
 国土強靭化担当大臣の古屋氏が書かれた『そうだったのか!! 「国土強靭化」』では,「掲載した9つの誤解」の解消を試みている.ざっと目を通したが,リスクマネジメントやPDCAサイクル,ソフトとハードの組合せ,アンブレラ計画,平時活用/有事利用……などの語句説明に終始していた感じ.それに加えて「論を俟ちません」のオンパレードでは,国民の求めるものとは程遠い.まー,タイトルが池上彰のパクリだとは言わずにおこう.
 今年建設部門を受験される方は,筆記試験の段階では不要かもしれないが,口答試験の段階では「掲載した9つの誤解」に対する自分なりの回答を準備しておきたいところ.手っ取り早く及第点の答えがほしい方は,書籍を読んでみてください.

誤解1:国土強靭化は、単なる「バラマキ施策」である。
誤解2:国土強靭化は、「公共事業=コンクリート」のことである。
誤解3:国土強靭化とは、いろいろな事業を無制限に増やしていくための仕掛けだ。
誤解4:国土強靭化は、「10年間で200兆円」のムダな投資だ。
誤解5:国土強靭化は、「地震対策」のことだ。
誤解6:国土強靭化では、「普段は使えないムダなもの」をたくさんつくる。
誤解7:国土強靭化は、「経済成長」の足を引っ張る。
誤解8:国土強靭化をやりたくても、「建設業の人材不足」だからできない。
誤解9:国土強靭化は、日本だけの「ガラパゴス」な話だ。
そうだったのか!! 「国土強靭化」 pp.16-17から抜粋:太字表記は書籍通り

 筆記試験でも「平時活用/有事利用」は重要視されると思うので,選択科目Ⅲで防災関連が出題された場合,この観点から具体策を展開させたい.
 「平時活用/有事利用」は,災害時に防災・減災効果を発揮する(有事利用)だけではなく,景観配慮や代替利用など平常時も使える(平時活用)施策を展開する,ということ.たとえば,緩勾配かつ高盛土の高規格道路や人工盛土造成を伴う海岸防災林の整備は,聞き飽きたフレーズかもしれない.
 たとえ平時活用できたとしても,遅かれ早かれ整備した社会資本は批判にさらされる.高さが問題視されている防潮堤や人口減少地域における高台移転はその筆頭になるんだろうなぁ……「防潮堤が破壊したふるさと」や「国土強靭化から10年」など,農林水産物や砂浜に与えた影響や税金の無駄遣いを検証するNHKスペシャルのタイトルが目に浮かぶ.

 近未来を見据えて社会資本整備を考えるときに重要な点は,人の暮らしとは何か,豊かな社会とは何か,という根源的な問いを発しながら,何が必要とされる社会資本なのか,を検討することである.こうした根源的な問いの答えが国からの一方通行になっているというか,有識者が描いている個人・社会像を否応なしに押し付けられているような気がする.
 古代ローマまで振返らなくても,人類の歴史において社会資本こそ社会全体を転換させる「鍵」となっていたことも忘れてはならない.「平時活用/有事利用」ばかりに目先を奪われていると,現在思いつく平時活用以外の方法は自動的に排除されるわけで,社会全体を転換させる新たな社会資本は構築できないんじゃないかな?

 泥縄式にまとめるようで恐縮だが,国土強靭化で影が薄い“新たな「国土のグランドデザイン」”の骨子も今年3月に公表されているので,(相変わらずの内容ばかりとはいえ)一通りは目を通しておきましょう.
PDF:新たな「国土のグランドデザイン」(骨子)概要
PDF:新たな「国土のグランドデザイン」(骨子)

建設一般 | 【2014-06-02(Mon) 12:14:38】
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